「弥彦 逆刃刀を 拙者に」
出典元、和月伸宏の漫画「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-」、第1話より。主人公、緋村剣心のセリフ。
「るろうに剣心」が帰ってきた。月刊誌だが「ジャンプスクエア」で完全新作が連載再開である。しかもストーリーは人気のあった京都編と絡んでいそうで、もちろん生き残っている十本刀が登場したり、斉藤一も出て来たりと、当時のファンにとっても熱い展開が期待される。1話を読んだ感じ、昔のキャラだけでなく新世代の新キャラもしっかり登場し、月刊誌でじっくりと練った話、しかもストーリー協力を入れているという力の入れ様なので、本当に全体的に期待出来る。個人的には人妻はヒロインになれないところをしっかり分かっている部分がとてもすばらしい。
他の人の感想も少し探ったが、どうやら少しずつ変わって来ていた作者の絵も上手い具合に「るろうに剣心」っぽさに調整して来たようで、厳しい目を持つ玄人も認める出来である様である。実際のところ作者はしばらく月刊誌連載だったので、そのまま昔の「週刊少年ジャンプ」の頃と比べるのも違うところもあるが、まあその頃こそがレジェンドであった訳で、とにかく期待出来る事は確かである。
でもそういえば「るろうに剣心」の最後って弥彦に逆刃刀を託してなかったっけ……。
問題はそこである。何だか今は仕込み杖を持っているようだが、1話であっさり焼け落ちてしまった。そして、……解決法はこれである。
「弥彦 逆刃刀を 拙者に」
いちいち借りるんかいいいいぃぃぃ。ちょっと思ったが、番外編でも借りている。そのノリで行くのかもしれない。しかし逆刃刀を振るってこそ剣心だし、主人公が弥彦に変わった訳ではないなら戦うのも剣心である。こうなるのは仕方ない事か。バランス的に、お子様だった弥彦が前作終了時には成長して強すぎてしまって確かに世代交代が行われていた。あれ? 剣心の息子が弥彦に勝ったシーンも記憶にあるような……。そうなると時間軸がちょっと戻った展開になる。しかしまあ、人誅編の重すぎる展開もアレだったし、ハッピーエンドで薫と結ばれた後の状態で続編を描いてくれるというのは、読者の一番望んだ展開だろう。編集や、ストーリー協力あっての技かもしれない。今後もいちいち弥彦に逆刃刀を借りるかもしれないが、弥彦が無双する「るろうに剣心」だったら弥彦の話にすればいい。「るろうに剣心」なのだからとにかく剣心を立てるべきなのだ。ひたすら今後の展開に期待である。
とりあえずみんな、OVAの「星霜編」とかは記憶から消して、純粋に楽しもう。「GTなんてなかった」と言ってる「ドラゴンボール超」ファンを見習うんだ! それが頭の柔軟なファンの在り方というものだ。