「はとむぎ 玄米 月見草~ はっぴー 爽健美茶」
出典元、爽健美茶のCMより。
爽健美茶は1993年に「茶流彩彩 爽健美茶」として発売され、リニューアルを重ねながら現在も愛されている、……茶である。
何茶かと言われると緑茶でもウーロン茶でもないので「だから爽健美茶」としか言い様がない。なにしろ混ぜすぎである。十六茶じゃないんだから……、と思ったら十六茶に対抗して作られたものらしい。
正直、以前はその独特の味が受け付けず、そんなに美味しいとは思わなかった。しかし現行商品は非常に美味しく感じる。好みの問題ではあるが個人的には正統進化してくれてありがたい存在である。……蛇足だが、十六茶にも全く同じ感想を持っている。以前は変な味だと思っていたのに今は非常に美味しい。真似してるのか、と思うぐらいであるが、味は違うので真似などは出来ない。しかしまあ美味しい謎茶が定番化してくれたのはありがたい事である。
爽健美茶といえばCMの歌が印象的である。
「はとむぎ 玄米 月見草~ 爽健美茶」
長い尺のバージョンを聴くともっとどんどん原料名を言っていくのだが、15秒CMならこのフレーズと次辺りまでが印象深いだろう。それに次のフレーズはリニューアルで入れ替わった原料名が入ってくるのでバージョンによって歌詞が違う。と、言うか、
”はっぴー”
おおっとおおおお。いつかのリニューアルでCMソングに唐突に”はっぴー”が挿入された。
「はとむぎ 玄米 月見草~ ”はっぴー” 爽健美茶」
「おっ?」と思う。思うだろう、CMソングとは散々聞かされるものである。丸ごと変化なら何も気付かないが、ちょっとした変化だとハッとする。そしてこの”はっぴー”が、割り込みのくせにメロディに合うこと合うこと。誰が考えたか知らないが上手い事をやったと思う。元から口ずさむのに適した歌だったのが、この”はっぴー”の挿入によって何だか本当にハッピー感が増して来る気がするから不思議なものである。歌の魔力というか、言葉の魔力というか……。
歌詞はCMで流れる冒頭2フレーズで終わっているのではなく、しっかり全部作られている。もちろんCMソング用の短いものではあるが。十六茶と違って、十六種に縛られない自由度があるのでリニューアルも気楽だろう。歌詞には影響するが。
お茶系飲料は本当に各社が大量に出して来て、過当競争である。しかし美味しい物は残る。「お~いお茶」の様に、バージョンはありつつもメインは変わらない味で愛され、続くシリーズもあれば、爽健美茶のように進化し続けて、今が一番美味しいというものもあるのだから奥が深い。残ると言う事は、日本人の舌、ないし喉に合う味という事である。
「はとむぎ玄米、月見草~。……はっぴ~、そーけんびちゃ♪」