「西海岸で飲む、いつもの味。僕にとって新鮮みがないことが、成功の証だと思う。」
ブルーボトル日本開店おめでとう。西海岸で飲む、いつもの味。僕にとって新鮮みがないことが、成功の証だと思う。 #coffeecount http://t.co/JDyouh0PG1 pic.twitter.com/KUqf1CGYdp
— Taro Matsumura 松村太郎 (@taromatsumura) 2015年2月6日
出典元、松村太郎(@taromatsumura)氏のつぶやきより。2015年のものだが、当時大いに話題になったツイートである。
アメリカで人気の「ブルーボトルコーヒー」とやらが日本に初上陸した、時の、松村太郎氏の感想ツイートである。よく知らないが彼はジャーナリストやどこかの会社の取締役などの肩書きがあるので、それなりに上の立場の人間なのだろう。特にアメリカによく行く、行っていた? をさりげなくアピールする辺りに世界を股に掛けるビジネスマン的な雰囲気を醸し出していてクールである
と同時に「鼻持ちならない奴め」と思う人も大量に生み出してしまう要素をふんだんに持っている人物である。
これを専門用語で「意識高い系」と言う。ちなみに悪い意味で使われる。いや、厳密には「意識高い系の学生」、「意識高い系のサラリーマン」とは区別すべきで、実際に経営者側で成功している人ならワンランク上なのだが、しかしそこで鼻に掛かる様な事を言わない人が、日本人の美徳に合うという事なのだろう。少なくともこういうひと言で揶揄される様な事態になったりはしない。やはりそこは根本の性格が「意識高い系」の人だと、自然に醸し出してしまうのだろう。
「意識高い系」がイマイチ説明出来ていないかもしれないので簡単に例を出すと、スターバックスで「MacBook Air」をこれ見よがしに使っているシュッとした格好の大人の男性、と言ったところか。仕事のメールチェックや文章作成などをしていると完璧だが、実はネットサーフィンをしているだけ、だったりすると威力が高い。伝わらないかも知れないので今回のツイートを全文引用してみる。
「ブルーボトル日本開店おめでとう。西海岸で飲む、いつもの味。僕にとって新鮮みがないことが、成功の証だと思う。」
まとめサイトなどに引用されて大いに話題になったのである。さりげなくアメリカによく行くアピール、日本で新鮮なものをとっくに先取りしていたアピール。味は自分も認めているよアピール。これが正に「意識高い系」である。が、そこまでなら「意識高い系」を揶揄されるだけである。このツイートにはもうワンポイントある。よくある話だが、ブルーボトルコーヒーは日本出店に合わせて
日 本 人 向 け に 味 を ア レ ン ジ し て い る
のである。それは公式発表されている。あっれぇ? 「いつもの味(笑)」、「新鮮味がない(笑)」、と、こうなってしまい、「意識高い系」ツイートと共に皆に笑われるハメになってしまった。これは正に、”やらかし案件”だと言わざるを得ない。内容が内容だけに、炎上という表現とは違うが、とにかく普段下に見ている人たちから大いに笑いものにされた事は確かだろう。少なくとも確実に”味は分かっていない”のだから……。まあコーヒーだし多少はね!
口は災いの元、ツイートも永遠に残る失言の元である。十分注意して、ツイートしたいものである。松村太郎氏は、笑いものになっている事を知らなかったはずもないが、このツイートを削除しなかった。その部分では、なかなか大したものだと思う。いや、まあ、「恥ずかしくて消したwww」と言われるのが分かっていて消さなかったのかもしれないが、前述の通りこんなツイートは消したところで画像に残されて永遠に残る。ネットの便利なところであり、恐ろしいところでもある。これを教訓にして、つぶやく時は慎重に、「意識高い系」のつぶやきをする時は反感を覚える人がいるという事を忘れずに、コーヒーの味は微妙なもので自分の舌を過信し過ぎるのは危険だという事を念頭に、……ツイートをするべきだろう。
本ページの情報は2023年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。