「画伯」
出典元、敬称。
ただし辞書で引くと出てくる絵の上手い人という意味と、現在ネット上で使われる場合では意味が170度ほど異なる場合がある。つまり皮肉を込めて言う場合であり、その場合はある意味、ネットスラング。しかし現時点においてネット民の間では上手いとは逆の意味で使われるパターンが多いので注意が必要。あと、単に下手というひと言で済ませられない「独特の絵心の持ち主」と言った方が近い。なので180度ともちょっと違う。
諸悪の根源はNHK教育テレビで、はいだしょうこが描いたその番組のキャラクター「スプー」の絵描き歌。それなりに可愛らしいキャラをはいだしょうこが絵描き歌で描いたところ、とんでもない怖いキャラになってしまった。隣で上手く描いていたお兄さんが笑いを堪えきれなかったことからもどれだけ衝撃的だったかが分かる。番組の進行があるのと教育テレビなので色々は言えなかったが「画伯」とお兄さんが思わずひと言漏らしたのが、衝撃の大きさを表している。そして結局の所、これが元ネタである。
この「画伯」ネタがネット界隈で広まってからは、独特の絵を描く人には「画伯」の称号が付いてしまうようになった。もちろんこの「独特の絵心の持ち主」の意味でである。下手なのをこじらせた人もいれば、抽象画をこじらせたような人もいる。単に絵が下手な人には付かないという部分が難しいところであり、芸術の一分野に食い込むのかも、しれない。そんなことないのかもしれない。
はいだしょうこ以外で有名なところでは、声優の小林ゆうだろうか。画伯画伯言われて有名になりすぎたので、アニメ「進撃の巨人」でサシャを演じた際、アニメのエンドカードを描かせてもらっていた。声優が。しかしこれが、女の子が蒸かしたイモを食べるシーンとはとても思えないグロテスクな出来で、またネット界隈を騒がせることになる。どこがどうなっているのか分からないレベルだったので、上から線を引いて「こうなっているのでは?」と多数の人に考察されるまでになった。まあ普通に見れば普通に酷い。
しかし誰にも真似できない個性、という切り口で考えれば間口の広い芸術分野において、評価される日が来るのかもしれない。今現在評価されているという見方もあるが、あと200年ぐらいしたら本格的に評価されるかもしれない。