「ダンボール絶対壊すニャン」
出典元、ネットのどこか。話題としては「ニンテンドーラボ」についての話ではある。
「ニンテンドーラボ」、任天堂から突如発表された「ニンテンドースイッチ」の新作ソフト、……いやいや、ソフトというのは違うか、新周辺機器、もしくは新アタッチメント。まあソフトも付いているが。強引に要約すると「新提案」である。ゲーム業界において異質と言える商品だという事は間違いない。「ニンテンドーDS」も異質な新商品として発表されたが、今回はさらに輪を掛けて異質である。
「ニンテンドースイッチ」の、取り外せて複数名で使えてちょっと便利だね、と言われるジョイコンを、ダンボール工作と融合させてハイテクなおもちゃにしてしまうという、とんでもない商品である。発表会で任天堂から提示されただけでもピアノや車や釣りやロボや、それらが組み立てるだけで作れるペーパークラフトの様なものが付いて来るが、ポイントはいくらでもカスタマイズ出来る点である。初見では、「ダンボールって事は脆いから、しばらく遊んだら壊れそう」という感想を抱くだろう。しかしこの「ニンテンドーラボ」はその発想を逆手に取る。なにせ壊れるものはダンボールなのである。その辺にある。壊れたら、また同じ形のものをその辺のダンボールでもう一度作ればいいのである。そしてまた、それ前提で考えれば、自分好みにちょっと形を変えたり、色を塗ったりと子ども心をくすぐるとんでもない商品なのだ。
発売はまだだが体験会などが開催されていて、親子連れ限定な事から子どもをメインダーゲットとした商品な事がうかがえる。しかしプロモーション映像は、大人までワクワクさせてしまう破壊力を持っていた。既にネット上では「鉄騎のコントローラー作ろうぜ」などと話題になっている。この、ユーザーが勝手にカスタマイズ出来る要素が広範囲に残されているのが凄いし、また、別メーカーが自社コンテンツをこれに載せてしまえる可能性を与えているところもすごい。「鉄騎」でも「バーチャロン」でも、アーケードのガンダムのコクピットでも、やろうと思えば作れるのではないだろうか。Wiiであった「マリオカート」のハンドルコントローラーの延長線上に、一応あるのかもしれないが、とにかく発想が凄い。そしてそれを実現出来る機能をさりげなくジョイコンに搭載していたのがすごい。どれだけ流行るかは未知数だが、自分で遊ぶ以外にもニコニコ技術部などで、もの作りの好きな人がとんでもないものを作るかも知れない。それを考えるだけでもワクワクものである。
「問題はうちには”ダンボール絶対壊すニャン”がいる点だな……」
が、問題があった。子どもは壊してしまったらもう一度作るという体験をすればいい。しかしある家庭には、ダンボールを壊す専門の生き物がいるのである。そう、ネコである。買ってきたネコハウスをダンボールから取り出して「ほら!」ってあげたらネコハウスではなく入ってたダンボールの中に居心地良くスッポリ納まっていたりするほどダンボール好きなネコだが、壊す事にかけても定評がある。しかも今回の「ニンテンドーラボ」はテクテク動いたりする。それはもう「遊んでくれるのかな?」モードでネコパンチ炸裂であろう。なんてこった。
しかし他人事だと面白いので、「ニンテンドーラボ」発売以後は子どもが壊しちゃった、というよりもちょっとだけ”ネコの反応”をセットでウォッチしてみると面白いかもしれない。勝手にSNSに流れて来て話題になりそうな気もするが。ルンバに乗るネコの様に、ネコを乗せて動く乳母車みたいなものを作ったら面白いかもしれないが、重量的に厳しいかもしれない。まあ、どちらにせよ壊されると思うが……。楽しみである。