「入力時間が長くなってきています。少し休憩しませんか?」
出典元、ATOKリフレッシュナビ。
漢字変換ソフトATOKの「便利機能」である。比較的最近実装された。別に頼んでいないのに、打った文字の誤字率などを勝手に集計しているので確認する事ができる。誤字を打ったかどうかはバックスペースキーを押した回数の割合ででも算出しているのだろうが、たまに見てほんのちょっと興味深くてフーンと思うだけである。どうせ人の誤字率なんてそうそう変わらない。
「便利機能」と括弧を付けて言ったのは、やや皮肉を込めているからである。問題の、「入力時間が長くなってきています。少し休憩しませんか?」だが、休憩して良いときに言われたためしがない。今仕事時間中で、休憩できないから頑張ってるんだろうが、というこちらの気持ちを汲んでくれる「便利機能」ではないのである。つまり少しイラッとする効能がある。専門用語で言うところの「ありがた迷惑」というやつである。
まあこんな機能切ってしまえばいいのだが、新機能なのでお試しでもうちょっと使ってみよう。最新版にしか付いていないかもしれないし、何かイリュージョンが起こって良い事が起こるかもしれない。あ、嫌な事を思い出した。パソコン黎明期に、これまでの書類作業から新たに覚えるパソコン作業が嫌だという高い世代の社員向けに、1時間ごとに10~15分の休憩を取らせる官庁があったとか。とんでもない話だがその時にこの機能があったら、メッセージが出る度にタバコ休憩になったかもしれない。しかしジャストシステムも、官公庁ではまだ一太郎が生きてるというし、一太郎を使ってるならATOKを使ってるだろうから、油断できないものである。そっち方面からの働きかけで付けた機能じゃないだろうな。
とにかく方向性を間違えないことだ。進化の方向性をね。全然関係ないソフトの面白そうな機能を見付けて、あ、じゃあうちの製品にも付けちゃおー、とかやっていたら運でしか進歩しなくなる。特に似たタイプの競合ソフトなどで見られる現象だが、「流行りの共有機能付けました~」、「チャット機能付けました~」、「スタンプ機能付けました~」、なんてね。
ま、スタンプはかなり有能だが、ガラケーで化けてたりしたら始末に負えない。