「よくぞ生き残った我が精鋭たちよ!」
出典元、テレビ「風雲!たけし城」より。最終ステージまで辿り着いたプレイヤーを激励する、谷隊長のセリフ。
一人だけ生き残っていた場合セリフが変化するのかは知らない。
「風雲!たけし城」、正式には「痛快なりゆき番組 風雲!たけし城」は、一般人から参加者を募集しつつかなり派手なアトラクションをさせるという今だったらちょっと危なくて難しいかな、と思うような番組であった。たけし城を守るのは城主のビートたけし、そしてたけし軍団である。当時見ていた人ならば、ジブラルタル海峡や竜神池、人喰い穴や最後の水鉄砲カート戦を覚えている人は多いだろう。
特にどれ、というよりどれも危険だった。そもそもおもちゃとはいえ大砲の弾をぶつけられたり、池に浮かぶ石を飛んで渡ったり、穴に落ちたりするのである。たけし軍団はいいとして、一般人に怪我人も続出だっただろう。あれをやってかすり傷ぐらいは付かない方がおかしい。しかしその微妙な難しさ、テレビで観ると「自分ならやれそう!」と思える絶妙な難易度加減で、出演希望者が耐えなかった。一応最後のカート戦に勝つと100万円獲得出来る。
視聴者参加型体力系番組は、その後サスケや筋肉番付などにも続いていく。しかし「たけし城」は運要素もかなりある。なにしろ運営が芸人である。ところどころにギャグを挟んでくるし、多少ずるをしても芸人だから仕方がない、となる。人喰い穴などは後半にあるくせに完全に運で、5つの穴から選んで飛び込んで当たったら進める、外れたらそこで終わりである。実力も何もない。
そして最後の水鉄砲カート戦は、ついに城主たけしとの対戦だが、カートや水鉄砲の性能がプレイヤーとかなり違い高性能で、たけしのカートも二人乗りなので完全にたけし側有利である。生き残った精鋭が少ないとその分戦力差も生かせない。なかなか上手く作ったものだと思うが、観てる側にはかなり白熱していて、やってる側には「不利すぎだろぉ~」と不満の声が聞こえて来そうなものだった。しかし逆に言えば、たまーに倒す事の出来た回などは視聴者もプレイヤーも大盛り上がりである。あれはあれで、よく練られたバランスだったのだろう。やられたら100万円持って行かれるし。後半は光線銃に変更になり、たけしが負ける事もたびたびあった。しかしそれまでの水鉄砲ではほとんどプレイヤー側が勝つ事は出来ず、一度勝った時はかなりの数の暴力で押さえ込んでいた気がする。たけしが的の前に体を出しガードしてしまうという不正もしていたが、それも持たずに敗れ去った。そんな番組である。
なにげに世界中で放映されていたらしく、世界的に知名度のある番組であるらしい。まあ日本人もバカっぽい番組は好きだが、最近規制も厳しくなってきた中、ああいうバカ丸出しの番組は海外では受けるのだろう。ゲーム化もされている。ああ、ゲームなら今でも可能なので、ゲームセンターの筐体で全部でなくてもいいから人気ゲームだけでも再現してくれたら面白そうである。
あ、今回のセリフであるが、先に言った様に最終ステージまで辿り着いたプレイヤーへの、谷隊長のセリフである。
「よくぞ生き残った我が精鋭たちよ!」
これはこれで単純に格好いいし、何かでたまに使いたくなる。
本ページの情報は2023年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。