「審議中」
出典元、ネット各所。ネットスラングの中では比較的息の長いものと言える。
主に掲示板やチャット、ゲーム内のチャット、生放送での放送主へのコメントで使われる。使われるタイミングは、最初の発言者が「つまらないギャグを言った時」である。意味としては「つまらなかったかつまらなくなかったか審議します」という事なのだが、面白ければそのままウケるだけなので、使われる時は主に「つまらなかった」か、本当に「微妙なつまらなさだった」かのどちらかである。そして「つまらなかった」場合の方が多い。実は審議結果が出ない事も、多い。「審議中」と返す事でつまらないギャグを流す扱いにもなるので、便利な返しである。ただし、この掛け合いの存在を知らない人にはもちろん意味は伝わらない。
「審議中」は、アスキーアートとセットで使われる事が多い。むしろセットと考えた方がいいか。掲示板などではドーンと大きく大勢のモナーたちが寄り添って審議しているが、1行チャットだとそうもいかないので1行でなんとか収まる顔だけのアスキーアートがよく使われているようだ。以下のようなものだ。
【審議中】 ( ´・ω・)( ´・ω・)(・ω・`)(・ω・` )
やはり結果は出ないパターンが多い。が、出る場合は【可決】、【否決】と出されるようだ。実際に裏で審議している訳ではない事がポイントであり、面白いところでもある。所詮は書き込んだ人の主観である。生放送で、放送主がくだらないギャグを言った時などにこの「審議中」を言うと、「滑ったみたいに言うなぁ~w」のような反応がありどっとウケてその話は終了するという、お約束のような展開がある。つまりつまらなかったものを面白くする力がある。これが、自然発生したネット独自の文化なのだから興味深い。誰が使い始めたか不明だが、上手い事をしたと思う。全体の流れが様式美になっている。
悪意のあるタイプのネットスラングではないので、いや、たぶん、あるとしてもほのかな悪意しかないネットスラングなので、知っておいた方がいいものではあると思う。ネットユーザー同士なら日常会話でも使えたりする。居酒屋で大勢で飲んでいる時に滑った人に対し、しーんとしてしまうよりは「はいはいちょっとみんな、今の審議しまーす」といって発言者以外で相談する体を取ったりすれば、笑いに持って行けるだろう。関係にもよるが上司相手にも使えそうなので頭に入れておくと便利かもしれない。