「かがくの ちからって すげー!」
出典元、ゲーム「ポケットモンスター」シリーズより。最初の町にいるキャラが言う定番のセリフ。
ポケットモンスター、ちぢめて、ポケモン。言ってみたかっただけだが、世界的には「ポケモン」が正式名称である。
説明するまでもない誰もが知る超有名タイトルだが、アニメは見た事あるけどゲームはしてない、という人もいるだろう。最初のゲームは1996年にゲームボーイで発売されている。当時、ゲームボーイは完全に終わりを迎えていて、ファミ通の発売予定欄に3本か4本のソフトしかないぐらい酷い状況だった。他の現役ハードは30本とか40本である。携帯ゲームのハード自体、ゲームボーイしか残っていなかったので、ポケモンがヒットするまで、”携帯ゲーム機自体、もう終わり”とみんな思っていた。1996年の話である。
が、発売するやその特徴的なポケモン集め、交換、対戦など小学生を中心にじわじわと火が点き、ブームが広がった。当時は初代ゲームボーイである。有線の通信ケーブルを繋いで、子供たちは友達の家で、公園で、通信対戦や交換を楽しんだ。ゲームは当初から緑バージョン、赤バージョンと2バージョン発売という新機軸を打ち出していたが、微妙に出てくるポケモンの違うそのバージョン違いのおかげで、交換しないとコンプリートできないという要素が功を奏し、どっちのバージョンも売れまくり、大ヒットとなった。他メーカーも追随して、同じゲームをバージョン違いで出す事が増え、ゲームボーイ自体が息を吹き返すという信じられない現象も起こった。
ポケモンはほぼ同時期にアニメもスタートし、ピカチュウ人気もあっておもちゃも出まくり、当時を知る人は思い出せると思うが社会現象となった。ゲーム自体も限定の青バージョン、さらに追加でピカチュウバージョンまで出て、万歩計の「ポケットピカチュウ」や、おじさんがピカチュウに話し掛けるCMで話題になった64ソフト「ピカチュウげんきでちゅう」など印象深いだろう。
が、とにかく最初の発売は1996年なのである。このセリフが何に対して放たれたのか。ポケモンがモンスターボールに入れられることを知ってる人は多いと思うが、町ごとにあるポケモンセンターの端末、つまりパソコンに、預けることができるのである。そして次の町で引き取ることができるのである。つまりネットを介してポケモンの受け渡しができる。1996年といえば、Windows95発売の翌年である。インターネット黎明期である。ゲーム内の仕組みだからってこちらも言いたくなる。
「かがくの ちからって すげー!」