「自分じゃ買わないけど貰ったら嬉しい物」
出典元、プレゼントにおける選択肢の一つ。そして考え方の一つでもある。
人にプレゼントを贈る際、なににするか悩む人は多いだろう。単純に、その人が欲しがっていて持っていないのを知っている物がある場合は非常に楽なのだが、欲しがっている事は知っていても既に買っているかを確認出来ない場合はダブってしまう危険性があるので注意が必要である。が、プレゼントというものは誕生日やクリスマスなど、ある程度贈るタイミングが決まっているので、それが近付いているタイミングで「あの欲しがってたやつ、もう買ったの?」などと聞いてしまえば「くれるのかな?」と察せられてしまう危険がある。まあバレてもいい関係性というものもあるが、基本的にはサプライズという要素が、プレゼントというものに出来れば上乗せしたいトッピングだろう。なので「欲しがっていて」、「まだ買ってない物を」、「サプライズで」、プレゼントすると1200万パワーである。しかしそれが難しい。
その時に使える技の一つがこの「自分じゃ買わないけど貰ったら嬉しいもの」である。これは、「相手も普通こんな高い物買わないだろうな」という憶測の上に乗っかっている。もちろん一番に欲しがっている物とは違うので、ある種妥協なのだが、本っ当ーに要らない物をプレゼントしてしまって困り顔で感謝されるよりは何段かマシ、と考えれば使えない事もないテクニックである。そして「実は持っている」がほぼありえない部分に存在する商品を選びやすい、のも利点である。
デパートなどで、「こんなの誰が買うんだろう……」と思う様な高級品を見掛ける事はあるだろう。お菓子セットもそうだし、高級化粧品やブランド化されてグッと高くなっている日用品などである。しかしお店に並んでいる以上買う人は居る訳で、誰が買うかと言えばセレブだけが買う訳では無く、つまり一般人がプレゼント用に買うのである。自分で使う訳では無い。そしてプレゼントにするなら、多少高い物でも構わないという心理は同感出来るだろう。ちなみに会社間のお歳暮などにも利用される。
そして大事なのが、しっかりと2ランクか3ランク高い物を選ぶ事である。例えば自分は298円のシャンプーしか使わないが、同じ様な給料でもシャンプーだけはこだわっていて1500円のものを買う、という様な人は居るだろう。なのでその場合、1500円の物を贈ったのでは空振りに終わる場合がある。「いつも買ってる価格帯の物の、別ブランドか……」と思われてしまっては失敗である。ここで一発物の威力、5000円とか6000円のものをプレゼントすれば、まず持っていない。もらった側も買おうと考えた事があるかもしれないが、さすがにシャンプーにそこまで出せないだろう。例えが上手く行っているか分からないが、「自分じゃ買わないけど貰ったら嬉しい物」とは、つまりそういう事である。あとポイントとしては、消耗品にしておけば微妙に思われてもどうせ使い切ればなくなるのと、食品はそもそも消耗品で、常識として高い物は美味しいので、選択肢に入りやすい。
もちろん、真のプロはピンポイントでその人の欲しい物をリサーチし、持っていない事をあらゆる手段を掛けて確認してプレゼントするのだろう。しかしそれが出来る関係ばかりでは無い。「自分じゃ買わないけど貰ったら嬉しい物」は、プレゼントに迷った時に覚えておくとちょっと使える裏技である。