「フラットデザイン」
出典元、Webページにおける平面的なデザインの名称。簡単な発明。
「フラットデザイン」、平面的なので立体感がなく、グラデーションの掛かっていない単色ボタンとしてパネルの様に多数配置する事でスタイリッシュに見せる技法である。やっている事は単純なので、別に誰かが発明したとか、いつから使われていたとかは無い。が、その平凡なデザインを全体のコンセプトとして統一する事により、見る人にシュッとした印象を持たせ、「おっ」と思わせる事で、一時期爆発的に流行った。起爆剤は「Windows8」、「iOS7」辺りだと言われている。結構最近の話である。利点はいくつかあるが、色味を間違えなければデザイン自体が簡単な事、そして簡単なのに美しい見映えになる事、影や輪郭などがなくシンプルなため、「グリッドデザイン」との親和性も高く、画面サイズの変化に柔軟に対応出来る「レスポンシブWebデザイン」にもフィットしやすい事、などが挙げられる。
しかし別にやっている事は単純だし、それこそHTMLを手打ちしていた自由なインターネットの頃からWebページを作っていた人の中には使っていた人もいただろう。デザイン方法の一つであって、発明ですらない。インターネットを探せば使っているサイトは昔からいくらでもあっただろう。単に爆発的に広まっていなかっただけで。しかし流行るとこれは、名前も付くし、簡単な発明とさえ考えられる「イケてるデザイン」になる。こういうものも、あまりないのではないか。……いやWebだと結構あるのかな?
文句としてはWeb媒体よりも雑誌媒体から聞こえて来そうなものである。Webページのデザインも、雑誌のレイアウトもある種似た存在である。フラットデザインを全体のコンセプトとした雑誌も存在していたかもしれない。それが「Windows8」などの出現により、Web上で大流行。あ、それうちの雑誌がずっとやっていた手法なのに……、と言ってもこのぐらいのデザインに著作権などないし、なんかちょっと悔しい思いをした人もいたかもしれない。そこは悔しがるのでは無く、誇っていいところであるが……。
で、ここまで行くとどのくらいの大手が使うかが大きなカギになって来て、例えば「Windows」が使えば大きいし、「iPhone」に採用されても大きいし、「Instagram」がこれに変更しても「イケてる!」になるだろう。現在のところはブームに一段落付いたところだが、実際にページ全体を統一してしまえばスタイリッシュに納まるし、作る側もかなり楽である。Web制作会社などはプレゼンの際、いくつかの選択肢のうちの一つとして、しばらく入れておくデザインとなっているだろう。たぶん。