「ペイントはなくならない」
出典元、マイクロソフトの声明発表より。
ただの声明発表がやたらと格好良く聞こえてしまうことがたまにあるが、これがまさにそれである。この発表は、Windows10の大規模アップデートで、有名な標準ソフト「ペイント」がなくなるかもしれない、という噂を受け、マイクロソフトが出した声明である。実際には標準搭載はされなくなるが、簡単に無償ダウンロード出来るそうなので、まあ、なくなる訳ではない。
おそらくこのセリフが無駄に格好良く感じてしまうのは、長嶋茂雄の有名な「我が巨人軍は永久に不滅です」に近いニュアンスになっているからだろう。もちろんわざと似せた訳ではないだろうし、そう感じない人もいるだろうが、言われてそうかもと思う人はいるかもしれない。というか「ペイントはなくならない」も、マイクロソフトが直接言った訳ではなく要約したニュースのタイトルだけかもしれない。が、ミスターと比べる事はないにしても、「ペイント」がもしなくなるとしたら、それは大事件である。Windowsユーザー界隈がざわつくのも当然の事だ。
ペイントがなければなにで画像編集したらいいのか。フリーソフト? それは最新のWindows10で動作確認が取れているのか。「Windows3.1」の頃から、何はなくとも画像系はこれがあるから何とかなる、そういうソフトだった。プリントスクリーンからの切り抜き加工、BMP保存、そこからの印刷はとりあえずの最終手段、かつとても便利な機能だった。最近のバージョンでは図形表示やトリミング、PNG保存にまで対応して、「あ、意外といける……」と思っていた人も多いだろう。JPGファイルをPNGファイルに保存し直せるだけで感動ものだ。フォトショップなどの専用ソフトを持っていても、簡単なものならこっちでさっさとやってしまえ、と使い分けていた人もいたかもしれない。なにせ立ち上がりが早い。
というほどのものである。ペイント、メモ帳、電卓はそんな簡単になくなられては困る標準機能だろう。ま、とりあえず「ペイント」はなくならないらしい。そして新たに「Paint 3D」という、3D機能を持ったペイントが出てくるとかで、これに期待している人もいる、よう、だが。あ、いや。ふうん、というか。
別ジャンルでは?
せめてペイントが「積極的な開発が行われておらず将来的に廃止される可能性がある」などとやり切った感を出す前に、一つだけ大事な機能を付けて欲しかった。無料で最初から入っているソフトにそこまで、と言われるのもよおく分かるが、そこまで実装してからグランドフィナーレを迎えて欲しかった。ないよね?
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