「お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな」
出典元、日本橋ヨヲコの漫画「少女ファイト」より、式島滋(しきしま しげる)のセリフ。だそうです本当は。
ネットスラングとしてなかなか有名なところに存在している煽りフレーズである。自分と違う意見を言った人向けに、認めると思わせといて全否定するという上げて落とすテクニックをこの短いフレーズの中に盛り込んでいる。知っている人はとてもとても、使いたくなる煽り文句である。汎用性の高さは相当なもので、結構なんにでも使える。
元々は出典元の通り、漫画「少女ファイト」からのセリフなのだが、経緯は不明だがネット上では「ひだまりスケッチ」のゆのが発言しているアスキーアートとして流行ってしまい、そちらが定着してしまった。まあ、アスキーアートを作るのは大変だし、コピーするのは簡単なので完成品があるならそっちを使ってしまうのだろう。しかしイメージとしてもそちらが定着してしまったのは悲劇というか、なんというか。「少女ファイト」より「ひだまりスケッチ」の知名度の方が高かったせいもあるかもしれないが、ゆのにとってもいい迷惑である。そういうキャラじゃないのに。
ネット上では友達間のじゃれ合いから、本気の煽り合いまで、あらゆるところで使われている。ポイントとしては、特定の事柄を本気で信じているが明らかに間違っている人、に使うと効果的である。まあ、周りから見る分には。しかし間違いを信じている人が元ネタを知らないと、肯定されたと誤解されてしまう可能性もあるので使う相手には気を付けた方がいいかもしれない。と言っても周りが概ね理解してくれればいい場合もあるが。しかし知らなくても煽っている事はなんとなく伝わってしまうので、やはり使う場合は注意が必要である。相手の事がどうでもいい、煽り合い上等のネット上で流行っている事を考えると結局は、そういうネットスラングという事なのだろう。真実が確定していない場合に使うと、判明したあとに自分が間違っていた時にとても恥ずかしいので注意されたい。煽っておいて間違っているというのは顔から火が出るレベルである。まあしかし、このフレーズ自体の使用がそもそもお勧め出来るものでは無いとも言える。煽りゼリフなので。
なのでまあ知っていると「ふふっ」と来る位置においてあるといいタイプのものだろう。「あ、煽られてる、でもこのフレーズは……」で一旦煽りとギャグの半々で受け止め、その後冷静に「これが来たという事はもしかして間違っていたか……?」とまで考えが到ればネット上級者である。適当に言っているが。このフレーズは知名度の高い方ではあるものの、ネットを活用している人の中でもオフィス街しか使わない人も多い。ネットスラングの飛び交うスラム街に入り、こういう煽り文句の飛び交う中で揉まれていれば、なんとなく空気で分かってくる事も多いだろう。そういう意味ではネット理解の深度として、こういうものの存在を知っていた方がいいのかもしれない。