「うわっ…私の年収、低すぎ…?」
出典元、転職サイト「@type.」のネット広告にあるフレーズ。女性が口元を覆っている写真とのセットが印象的なので、覚えている人も多いだろう。
というか一時期、あっちでもこっちでも見かけた広告である。なかなか大きめのスペースにインパクトのあるフレーズが付いてくるので強制的に印象に残る。転職用の「市場価格診断テスト」へ誘導する広告なので、クリックするかはその人次第だが、とにかくうるさいぐらいどこでも見かけたのでこの写真とフレーズのセットがネタ的な意味で有名になってしまった。そのおかげで、コミケでコスプレしてしまう人や、初音ミクが歌う同名の曲まで作られるというまさかの展開も起こっている。
また、非常に応用の利くフレーズである事も特筆に値する。そのおかげで、ネット民のおもちゃにもされてしまった。魔改造と言ったらいいか……。
「うわっ…私の身長、低すぎ…?」、「うわっ…私の体重、重すぎ…?」ぐらいなら常識の改編範囲なのだが、「うわっ…私のドヤ顔、酷すぎ…?」や「うわっ…私の眉毛、太すぎ…?」、「うわっ…私の順位、高すぎ…?」など、色々な方面から色々なキャラが自分の環境に合わせて参入した画像を作ってきてカオスな状況を見せていた。改編フレーズを思い付いたら手で口を塞ぐ画像さえ用意すればいいので作るのは比較的簡単である。多少語感が悪くても知名度の高さで持って行ける。元がざっくりとしているので、いわゆる雑コラも簡単である。
しかし元画像に関しては、一貫して女性の画像が使われている。まあ「私の年収、」なので、女性向きのフレーズではあるのだが、転職サイトを多く使うのはむしろ男性だろう。真実は分からないが、あまりにもフレーズが気に入ってしまったので「まあいいや女性で行こう、どうせ男性もクリックするだろうし」という事になったのだろう。知らないが。それがまたどうしてこれだけ長期に渡って大量投入され、そして人々の記憶に残ったのだろうか。……まあ悪い意味で、聞かれたくない質問をストレートに突かれたから、かもしれない。ひと言で言うと「うっさいわ!」である。それがまたあっちでもこっちでも見掛ける。次第に馴れてきて、そのうちからかいたくなるのも仕方のない事なのかもしれない。出した側も、狙ってやったのなら大したものである。ウザさは多少狙っているだろうが、こんな発展の仕方は「@type.」の担当者も想定していなかっただろう。「うわっ…私の広告、反響出すぎ…?」といったところだろうか。
うわっ…私の皮肉、普通過ぎ…?