「面白いね。ハラハラしながら読みつつ、いつ休載に入るかがもっとハラハラする。」
出典元、ワロタちゃんねるスレッド「【冨樫義博】HUNTER×HUNTER Part1」より。どこかの誰かの書き込み。
この書き込み自体は2016年6月のものなので、別に今現在ジャンプで「HUNTER×HUNTER」が連載しているかどうかは関係ない話なのだが、まあここ数年、やっている事は結局同じなのでいつの段階での感想もだいたい同じである。「HUNTER×HUNTER」の話題である。休載からの連載再開後に10話か20話連載して、ニュースと共に休載に入り、またしばらくしたら連載再開がニュースになる。そろそろ読者もこのペースに慣れて来てしまったのが恐ろしいところだが、いつかの超長期休載を考えると、「この感じならまた半年後ぐらいに復活してくれるのかな」と思えるぐらいな救いがある。
問題はもちろん休載なのだが、しかし肝はつまるところ「HUNTER×HUNTER」が面白過ぎるというところにある。つまらない作品なら読者から「終われ終われ」と言われるだけである。もちろん「プロ失格だ」の声もあるのだが、待ち望んでいる読者が多数いるところがこの作品と、ファンの特異なところだろう。もちろんそれはなんとなくの空気ではなく、コミックが出れば売上は現行漫画全てのトップクラスに位置し、「HUNTER×HUNTER」の載っているジャンプの売上は上がるという。まあ週刊連載の漫画というもの自体、ものすごく人間を酷使した仕事なので、このぐらいがいいという説もある。ただ、さりげなく6回に1回ぐらい休んでいる「ワンピース」のやり方もある訳で、ポツポツ休みつつ続けるか、どーんと休んでガツンと連載するか、というところだろう。休み過ぎなのは確かだが。
さて今現在の人気の秘密だが、緻密な話を作るのに長けたレジェンド級の漫画家が、さらに今回力を入れて緻密なストーリーを描いているからである。どこかのインタビューで「今回は登場人物の多さに挑戦」の様な事を言っていたらしいが、現在進行中の「継承戦」のストーリーは本当に登場人物が多く、人物も思惑も複雑に絡んでおり、さらに人気悪役、幻影旅団まで絡んで来たので「一筋縄では行かない」という言葉をもじって使うなら十筋縄ぐらいが絡まり合っているとんでもない状況である。このキャラは誰の部下で、このキャラとこのキャラは母親が同じで、など、何度も読み直さないと付いていけないレベルの複雑さとなっている。しかし読者にしてみれば、新編突入で作者があえて広げてきた大風呂敷、これをさすがに投げっぱなしにはしないだろうという期待もあり、時間を掛けてでも書き切ってくれるだろう、という信頼が”今回ばかりはある”。
「面白いね。ハラハラしながら読みつつ、いつ休載に入るかがもっとハラハラする。」
そしてコアなファンは、今連載何週目かをチェックし、10週目で休載に入るか入らないかの情報をハラハラしながら集めているのだろう。