「語彙が少ない奴ってマジでアレだよね。とにかくヤバイっていうか」
出典元、2chスレッド「文章力って、手っ取り早く知性を測れる良い指標だと思う」より。どこかの誰かの書き込み。
これはスゴイ。ていうかヤバイ。マジでヤバイ。文章力が知性を測れるね、と話しているのにこの意見はヤバイ。もっと言い方なかったのかと思うくらいヤバイ。なんかもうアレだ。これしか出て来なかったのかと思うとマジで知性がヤバのかな、と思うと本当にアレだ。とにかくヤバイ。
しかし気付くかとも思うが、書き込んだ人はわざとやっている。「語彙が少ない奴って」の先が「マジでアレだよね。」で終わったなら、おいおいお前も例え切れてないじゃないか、語彙が少ないじゃないか、とつっこみたいところだが、「とにかくヤバイっていうか」まで来ると、あ、これはわざと書いているなと予想する事が出来る。皮肉を効かせたセンスある書き込みなのである。そうなって来ると「マジ」「アレ」「ヤバイ」のコンボが素晴らしい出来に感じる。本当にこの人がヤバイ訳ではなく、ギャグで言っているのである。そしてその切り返しのギャグの完成度が高い訳である。つまりスゴイ。スレでもこの書き込みが、すぐ後に関心されているぐらいスゴイ。そしてこの書き込みが行われたせいで、このスレがヤバイ話に染まっていく事もなく、ちゃんと文章力の話をしているのもスゴイ。別にスゴくない。普通にアレだ。マジでアレだ。
どんなところにどんな名言が潜んでいるか分かったものではない。文章力を揶揄しようとしたら文章力のある人が文章力のないフリをして、あちこちで話題になるほどのフレーズを生み出したというのだから訳が分からない。普通そこで生まれるものじゃないんですけど? つまりヤバイ。また、スレの序盤にこの書き込みをしてくるのもスゴイ。かなり即興でこのセリフを考えた事が予想され、頭脳の瞬発力の高さがうかがえる。つまりヤバイ。
ちなみにこのひと言で専用スレや専用まとめが出来ているぐらい、一時的に話題を持って行った強ワードである。褒め称えたいのと語り合いたいのと、……真似したくなるのが大きな理由だろう。つまりヤバイ、と言いたくなる人も発生させる、魔力を持ったフレーズである。こういうのはなかなかない。そして一行ギャグとしてもかなりハイレベルな位置に存在していると思われる。この短いフレーズの中に、問題提起と感想が入っており、それが良く考えると高度なボケになっているのである。少し考えるとニヤリと来る遅効性ギャグの一面も持っており、つまりスゴイ。スゴくてヤバイ。
文章力って、手っ取り早く知性を測れる良い指標だと、これを見て本当に思う。