「ありがとうございました。食券、お釣りのお取り忘れにご注意ください」
出典元、松屋の券売機のアナウンス。牛めしの方の松屋である。
うるさい。松屋の券売機の音量はとにかく大きい。そもそもタッチパネルのボタンの音からして大きい。「ピッ」ではなく「ズュビッ!!」である。ボタンを押すごとにその音が店内に鳴り響くので、閑散な時間帯では客に気付ける店員にはありがたいだろうが、だいたいの客はうるさく感じているだろう。そして購入完了。
「ありがとうございました!! 食券! お釣りのお取り忘れにご注意ください!!」
近いんで。それぐらいに聞こえる。とにかくうるさい。
しかし残念ながらこれは仕方のない事なのである。大は小を兼ねると言うが、耳の遠くなったシニア世代の人には小さいと聞こえないので音量を大きくするしかない。若者は「うるさいなー」と思いはするが要件は満たせるのである。耳の遠くなった人でも安心して使えると考えれば、音量の大きさにも納得せざるを得ないし、我慢するしかないだろう。これ以上大きくなったらさすがに怒るが。
また、当然だがアナウンス内容が重要なのである。食券制というのは店員のお会計の手間を減らす素晴らしい手法である。店員はいつでも、「早く導入してくれよ~」と思っている。いわゆる3大牛丼店の吉野家、松屋、すき家のうち、まだ松屋しか導入していない。すき家は知らないが、吉野家は確かオーナーが「人とのふれあいが大事なため導入しない」と言っていた気がする。どこか考え方のおかしい人なのだろう。ネット上でも猛批判されているが、一部店舗が導入したぐらいで吉野家は相変わらず店員でのレジ会計である。お金って汚いのにね。手垢的な意味で。
しかし券売機にも功罪あるのである。まず、結局食券にしても追加注文で店員がお金を扱う事がある。これはまあ仕方ない。ほんの数パーセントの事例だろう。次に、3大牛丼屋がレジ会計と券売機のどっちつかず状態なので、吉野家とすき家でたまにそのまま帰りそうになる。危うく食い逃げ犯である。ボーッとしない方がいい。まあそれは注意すればいい。そしてもう一つ、お釣りの取り忘れである。
食券が出て来たところからお釣りも出ている訳で、普通は取り逃さないはずだが、なにぶん位置が下の方でジャラッと出てくるのでつかみそこなう事もあるだろう。また、商品を購入する際の値段は気にしても、その後投入したお金とお釣りに関しては全く無頓着な人というのは意外と多い。さすがに紙幣のお釣りは別のところから出るので、引き抜かないとアラームが鳴るが、小銭のお釣りは取り忘れがどうしても生じてしまう。そしてどうしても生じてしまう取り忘れが問題なのではなく、取り忘れたから返してくれと言ってくる客がいるというのが問題なのである。どうにも50~60代の世代に多いようだが、後になって戻ってきてお金を返してくれと言って来る人がいるらしい。取り忘れはどう考えても本人の責任である。しかしジャラッと出て来たお金をちゃんと取ったかなんて、防犯カメラでもチェック出来るものではない。ここで店側が苦慮してしまうのである。
の、対策がこれという訳である。大、音、量で、
「ありがとうございました!! 食券! お釣りのお取り忘れにご注意ください!!」
さもありなん。傾向と対策。そういう事になってしまうのだろう。若者にはうるさいが、我慢するしかない。高い世代の人の方がマナーが悪い傾向があるというのは悲しい事だが、そう思われていると知ったなら、自分はマナーを守るよう、心掛ければいいのである。