A「スプーンで半熟玉子割ってる時の幸福感よ」
B「食べてる時じゃないのか」
A「実際食べると塩っぱすぎて割ってる時の幸福感には劣る」
出典元、2chスレ「松屋のビビン丼wwwwwwwwwwwwwwwww」より。どこかの二人のやり取り。
「塩っぱすぎて」は「しょっぱすぎて」と読むものと思われる。「塩っぽすぎて」と書こうとした可能性もあるが、意味はおおむね同じである。
松屋のビビン丼はそこそこ有名なメニューである。初めは実験メニューとして出され、どちらかと言うと色物扱いされていたが、人気が出たためレギュラーメニューに定着した。たぶん。実験メニューは人気が出ないと消えていくので、やはり人気だったのだろう。もちろん一番人気という訳ではないが、渋い立ち位置に存在している。マクドナルドで言えばベーコンレタスバーガー辺りの存在だろうか。すごい人気ではないが、一部に妙に人気がある。しばらくの間、並盛りしか存在しなかったが、そのうち通常の牛めしと同様に大盛りもメニューに追加された。ちなみにその時もそこそこ話題になった。知る人ぞ知る人気メニューである。……であった。
それでこの会話だが、ビビンバのどんぶりなので、基本はまずかき混ぜる。好みもあるが、そんなにぐっちゃぐっちゃにかき混ぜずに適度な混ざり具合を楽しむのが良いだろう。そしてその中心にあるのが半熟玉子だ。ビビン丼はスプーンで出されるので、まず半熟玉子を割り、全体をかき混ぜる。その幸福感たるや……、という話である。もちろん食べてる時の方が幸福に決まってるだろう、と思ってなんとなくつっこんでしまった人への返しがこれだからすごい。
「実際食べると塩っぱすぎて割ってる時の幸福感には劣る」
面白くすごい。すごく、面白い。なんだろう、アメリカンジョークの日本版のようなイカしたセンスを感じる。その発想は無かったというかその感想が本心なのかというかホントにそう思っていても言っちゃうか、というか。こういうやり取りがたまに見られるから、掲示板というものは面白い。しかも熟考しての返しではないのだ。パッとすぐ書かれた返信だ。やはり本気でそう思っているのだ。こんな事を書かれると、次に食べる時、半熟玉子を割る幸福感を確認したくなっちゃうじゃないか! しかしながら、
ビビン丼は2017年8月末に販売が終了したそうである。衝撃のニュースは日本中のビビン丼好きの間を駆け巡った。まあ、大げさ過ぎるが。しかしあれと同じ味のものは、どこにもないだろう。という訳で、追悼の想いを込めて、ここで取り上げてみた。えっと、
「ありがとうございました!!」