「イチロ・ニッサン」
出典元、日産自動車のテレビCMより。白部真一の作。
確かイチローが記録的な活躍をしていた頃の、日産のキャッチコピーである。もちろん「一路」と「イチロー」を掛けているのだが、自動車のCMという事と日産の独創性が上手く関連付いていて、短いながらも非常に印象に残るキャッチコピーである。名作と名高く、長く使われていた。ダジャレではあるが。
この、聞いた人に「イチロ」が「イチロー」かな、あ、「一路」って事か、掛けてるのか、と思わせるギリギリの分かりにくさが高等テクニックである、と思う。YAZAWAのイメージのある日産のCMだが、この頃はイチローを使っていたかもしれない。もし使っていなかったら、ギリギリ「イチローとは関係ない」と言い張れるかもしれない。ま、天下の日産がそんなセコい事はしないか。
例えばこれが「一路・ニッサン」だったらどうか。これはこれでいいが、絶対にイチローも連想してしまう。イチロー陣営も見過ごす事は出来ないだろう。そう考えるとイチロー、一郎、一朗か、こんな普通の名前がこれだけブランド価値を持ってしまったとはとんでもない事だ。ネガティブに捉えれば、キャッチコピーに「一路」という言葉を使っただけでイチロー関係者に肩を叩かれそうである。普通の言葉なのに。
イチローもそろそろ現役を続けられるか微妙なところに来ていて、また古巣のマリナーズに戻るかなどと噂が飛んでいるところである。メジャーで最初に入ったシアトル・マリナーズは、当時任天堂の社長だった山内溥が、「長年、シアトルに任天堂アメリカを置かせてもらっていたから」という理由で、ポケットマネーでマリナーズを救ったという縁もあり、その山内氏の口添えもあって取ったという経緯がある。が、山内氏も亡くなり、その後は任天堂が株を持っていたが、現在は手放している。しかしイチローといえば大活躍時代のマリナーズ時代を思い出す人も多いだろうし、マリナーズとてその頃の日本人客の賑わいは覚えているだろう。どうなるか去就が気になるところである。ただ、日本に戻る事は無いだろう。選手をリスペクトしない文化に辟易していたらしいし……。引退後に多少期待。
天下の日産については……、本日11月23日が「いい日産の日」らしい。たまに強引なこじつけを見るが、これはさすがに綺麗に決まっている。確かに「いい2っ3」だ。SNSなどではポジティブに、日産のマイカーの写真をアップしている人が見受けられる。という事で、日産の、ちょっと前の、キャッチフレーズを、”ポジティブに”、取り上げてみた。