A「最近漫画見だしたんやがアニメもええんか?」
B「映画版が一番いい」
A「dアニメにはあったからみてみるわサンキューガッツ」
出典元、2ちゃんねるスレッド「【速報】ベルセルク新作アニメ決定」より。どこかの二人のやりとり。
三浦建太郎の漫画「ベルセルク」の話題である。「ベルセルク」の公式ツイッターが、10月9日に特報が出ると予告した事で、界隈がざわついている。「ベルセルク」にはアニメの公式ツイッターもあり、このツイートをアニメ公式ツイッターもリツイートした事から、アニメの新作発表ではないかと話題になった。……なっている。実際にどんな発表があるのかは10月9日になるまでは分からない。新作フィギュアが発表されるだけかもしれない。
「ベルセルク」は過去数回アニメ化されているが、少し特殊な形でのアニメ化となっている。最初のアニメは1997年、「剣風伝奇ベルセルク」という名前で深夜のテレビアニメで放送された。人気のある黄金時代編を多少調整は加えつつも迫力あるセル画アニメーションで描き上げ、平沢進のカッコイイ音楽と共に造り上げられたそれは、非常にクオリティの高い仕上がりになった。ありていに言えば死ぬほど面白い。「蝕」で終わるという話はよくされているが、「蝕」の”助け出される直前”で絶望エンドになっているので、視聴者の”このあとどうなるんだ!?”感が半端ない終わり方になっている。漫画の宣伝としてのアニメ化と捉えるならば大成功だろう。
二度目のアニメ化は2012年、制作会社が変わり劇場アニメとして三部作が制作された。こちらも黄金時代編を描いたもので、「一旦ここまで作るけどそれ以降も全て映画化して行きますよ!」とか威勢のいい事を言っていたが結局なかった事にされた。兵士が大量に登場する合戦シーンが大変だったからか、CGを多用した造りになっており、のっぺりとしたモブが機械的に動くアニメ―ションに、そういうのが嫌いな視聴者から猛烈に批判を浴びる事になった。シナリオに関しても、原作に忠実に作るというよりは、原作の流れを使っているだけで好き勝手に改変しており、名シーンが改悪されていたりセリフが入れ替わっていたりと、なかなかの無茶苦茶っぷりである。こちらは「蝕」から救出されて黒い剣士として復讐の旅へ出発するところで終わっている。
三度目が2016年の”2回目のテレビアニメ化”で、これは既にシーズン1と2まで放送し終わっている。”2回目のテレビアニメ化”とは言っても前回から19年経っているしキャストも制作会社も異なるのだが、ここでやっと黄金時代編のあとから話をスタートするという決断がなされる。どう見てもまるっと作り直しなのにも関わらず物語の途中からアニメ化するという「D.Gray-man」みたいな事をしているが、原作漫画ではとっくの昔にお馴染みの面々となっている、ファルネーゼやセルピコ、シールケやイシドロらがやっとアニメに登場出来たのは良かった点と言えるだろう。評判はそこそこだが、やっぱりCGうねうねアニメーションになっており、それが嫌いな視聴者からは拒絶反応を示されている……。
さて、前置きはこのぐらいにして……。この状況において考えられる特報は2回目のテレビアニメのシーズン3だろうか。2ちゃんねるでは早速スレが立ち、様々な予想がなされている。そこでの会話のひとつがこれである。
A「最近漫画見だしたんやがアニメもええんか?」
B「映画版が一番いい」
A「dアニメにはあったからみてみるわサンキューガッツ」
映画版ねぇ……。
それはともかくさりげなく使われている「サンキューガッツ」、これは元プロ野球選手の小笠原道大の愛称「ガッツ」がネットスラングとして
……
「ベルセルク」の主人公がガッツだったあああああ!