「無いはず無いのに無い」
出典元、不詳。誰かがどこかで言ったセリフ。そして、今も誰かが言ってそうなセリフ。
無論、物を探していて見付からない時のセリフである。この言葉が出ている時はなかなかの佳境である。
探している物が見当たらない事はよくある。ここにあったはずなのに。「無いはず無いのに無い」。ただ、事実としてそこに無いのならば、「無いはず無いはず無い」のである。往々にして本人の思い込みであり、勘違いであり、焦りから普段より頭が回らず、冷静な判断が出来ない状態になっている。時間がなく、探し物が重要な物である時ほどそうなるものであり、頭の回転に反比例するため、捜索は困難を極める。この場合、他人の協力を得ると驚くほど簡単に見付け出せる事が多い。
よくある発見場所は、絶対に無いと思って”初めから探す対象から外していた場所”、もしくはカバンの中などで”実はもう所持している”、または”見えているのに目に入っていない”、あとは”他者によるイレギュラーな移動”、ペットも含む、などだろうか。探し物についてはネットも意外と頼りになる。自分の家の事なのに。
ちなみに”実は今所持している”でよくある「メガネ? 頭の上に乗ってるじゃん」シチュエーションだが、メガネユーザー限定の豆知識がある。メガネが見付からない場合はスマホのカメラを起動させれば、画面と目の距離でカメラ精度の距離が見渡せる。メガネが見付からずに目がロクに機能しない、という状況は物探しにとって絶望的なので、いざという時には使える情報かもしれない。正解が頭の上でなければ有効に機能するだろう。この豆知識はコンタクトユーザーにも使える。
話を元に戻し、「無いはず無いのに無い」状況だが、家が広いほど起こりやすいというより、やはり片付いていないほど起こりやすい状況だろう。これを置く場所はここ、と生活の中で決めていれば、そうそう無くなるものではないし、無い場合でも第二候補も突き止めやすい。特に書類などを分類もせずにドサドサと積み上げておくと、あるとしても探すのに時間が掛かるし、捨てられないからこそ溜まるものなので、初めから分類しておくといい。大体困るタイミングというものは決まっているものだ。もう少し時代がデジタル化へ進めば、重要な書類も初めからデジタル配信、こちらもデジタル保存などで落ち着くかもしれないが、セキュリティの問題もあり、きわどいところである。
とりあえず「無いはず無いのに無い」状況に直面したら、一番詳しいはずの自分が意外と頼りにならない事を意識した方がいい。家でも職場でも、他の人に聞けばあっさり見付かるパターンは非常に多い。