「日本語ラップの感謝率は異常」
出典元、2chスレタイトルより。
申し訳ない。馬鹿にするつもりはあまりないのだが、最終的にそうなってしまう可能性があるので最初に謝っておく。
「感謝率は異常」というのは、歌詞の内容で「誰かに感謝している歌詞が多い」という意味である。
ラップというジャンルに詳しくない人にとって「感謝率は異常」と言われると、……確かに歌詞でいつも何かに感謝してるな、と思わせてしまうのが、なんとも言えない。「生んでくれたかーちゃんに感謝」みたいな歌詞をよく聴くなー、と。確かにどれもこれも感謝している気がしてくる。違ったら申し訳ないがやはりそういうイメージはある。
まあ、ラップと言えばまず思い浮かぶのは韻を踏むという部分だとは思うが、「かーちゃんに感謝」は確かに韻を踏んでいるし、そもそも全体的に韻を踏む事を重視しすぎてあんまり歌詞に意味がないというか、あったとしても韻が上手すぎるとさすがにそちらを考えてしまう、功罪両面ある部分である。何となくワルい奴がとんがった格好をして歌っているイメージもある。「マジ感謝」なイメージもある。ううむ。
スレによると「招待率」や「リスペクト率」も異常という。それに「率」を付けられると笑ってしまうのだが。たぶん「オレらの世界にマジ招待」とか「アイツの行動マジリスペクト」とかしているのだろう。別にいいが。ピックアップしてしまうとちょっと格好悪い。申し訳ない。
というか「感謝率は異常」というフレーズがもう面白い。実際のところJ-POPのラブソング率の方がもっともっと高いだろうし、ドス黒い歌詞を書いている人はメジャーにはほとんどいなくてインディーズやニコニコ動画に多い事を考えると、これはこういうもの、という固定観念、いや、客の需要に対するサービス精神、か。それに応えての、ジャンルにおける歌詞の方向性なのだろう。まあ、「感謝」については韻を踏みやすいという理由もかなり大きいだろうが。イカしたにーちゃんが街中を歩いていたらギョッとする様な格好で、歌っているのが「かーちゃんに感謝」だというのだから面白いものである。本当に申し訳ない。
ちなみに意外と、かーちゃんや彼女や母なる大地に感謝はするが、とーちゃんやじーちゃんやばーちゃんにはあんまり感謝しないらしい。実際のところはどうか分からないが。しょせんはそんなものか。別にラップでなくたって、歌詞ってそんなもんだし。