「すいみんすいみんすいみんすいみんすいみん不足」
出典元、ガールズバンドCHICKSの歌「すいみん不足」より。歌詞の一部。アニメ「キテレツ大百科」のオープニングテーマとして使われていた事で有名。
タイトル及び締めのフレーズが「すいみん不足」であるために、この曲を知っていると睡眠不足の際に頭に思い浮かぶ人もいる事だろう。しかし「懐かしいなー」と思う以外に効能は無い。ただとりあえず、思い出してしまったら歌詞とメロディのノリの良さでリピートが掛かる確率は高いだろう。サビだけリピートが止まらなくなるなど、ありそうな話である。歌詞は、当たり前の事を簡易な言葉でつづっているだけだし繰り返しも多いし子ども向けのものなのに、とにかくやたらとパワーがある。締めの手前のサビも引用してみる。
ああ 空はこんなに青いのに 風はこんなにあたたかいのに 太陽はとってもあかるいのに どうしてこんなにねむいの
睡眠不足だからである……!
まあ歌詞でもそう言っているのだが。
ちなみにこの「すいみん不足」という歌であるが、「キテレツ大百科」で採用される前にも元歌が存在している。それが同じCHICKSの「スイミン不足」である。ん……? と思うがタイトルもだが歌詞が少し変わっている。どうやら政治風刺的要素があったため、変更されたようだ。すいみん不足部分はあまり変わっていないので、「どうしてこんなに眠いんだ、世の中のせいだ!」という主旨が「どうしてこんなに眠いんだ、睡眠不足だからだ!」というストレートすぎる歌詞になった。しかし埋もれるにはもったいないメロディであったし、ちょっといじれば子ども向けにこれだけ受ける歌となったのだ。抜擢した人は良くやったと言えるだろう。
それも本人たちに歌詞を微調整させ、編曲させ、そのまま歌わせてしまったのである。かなり珍しいパターンだと思う。というか歌詞の微調整というもの自体、聞いた事がない。替え歌ではないのである。一部だけ変えてしまうというのは、初めに作った人へのダメ出しと同義だし他人がやったら完全に失礼な行為である。しかし本人たちが納得してやるのなら問題は無いし、その事情も納得しやすかったのだろう。
それで本当にいい歌なのだが、本格的にすいみん不足の時にこの曲がいくらリピートで頭を駆け巡ろうとも、決してすいみん不足が解消する事はない。聴く場合の歌の力の限界かもしれない。急いでいる時の爆風スランプの「Runner」とは同じ使い方が出来ないのが残念である。
カラオケで逆ギレ気味に歌い散らすとすいみん不足が解消する可能性はある。
嗚呼、そーらはこんなに青いのに!
風は! こんなにあたたかいのに!
太陽はぁとってもあかるいのに
どうしてぇ~ こんーなに
ね・む・い・の!?すいみんすいみんすいみんすいみんすいみんぶっそっく!!
しかしそれは歌の力では無いかもしれない。