「開封後要冷蔵」
出典元、食品や飲料などによくある注意書き、および罠。ものすごくたくさんのものに書いてあるが、あまり気にされないもの。
単に「要冷蔵」と書いてあるものとは違う。もちろん、「要冷凍」とも違う。アイスを買って来て、すぐ食べないのに冷凍庫に入れなくていいやー、と思う人などいないだろう。そして同様に、スーパーで冷蔵されている牛乳を買って来て、冷蔵庫に入れなくていいやー、と思う人もいないだろう。
しかしここで問題になって来るのは、スーパーなどで常温で売られている商品である。缶詰など、開けてしまったら大体は食べ切るのが普通の商品はまだいいのだが、例えば桃屋のザーサイ。常温で売られていて賞味期限も1年半ぐらいはある。買って帰って開封し、少し食べるが一気に食べ切る様なものでもない、残る。フタも閉められる。常温の棚で売られてたし賞味期限も長いし漬物っぽいし大丈夫だろう、追々食べ進める事にしよう、とポンと卓上に置いておく。しかし、
「開封後要冷蔵」
なのである。そのままではあっさりとダメになる。夏場など瞬殺である。保存するには、フタを閉めたとしても冷蔵庫に入れなければいけないのである。そしてそれをしても、”フタをして冷蔵庫に入れたとしても”、延々ともつ訳ではない。「開封後は早めにお召し上がり下さい」とも書いてある。桃屋のザーサイで言うと、「開封後要冷蔵」したからといってその後の保存期間は2週間である。冷蔵庫に入れても2週間である。メンマに至っては1週間である。いかの塩辛など「早めにお召し上がり下さい」である。期限すら教えてくれない。つまり、開けた以上はさっさと食べ切らなければいけないのである。
あとはやはり豆乳だろうか。牛乳は、早く飲み切る事を意識させるために紙パックをやめないと言う。ペットボトルで持ち運びたいなーと思うものの、ちょっと飲んでカバンに入れて持ち歩き、帰って来てから冷蔵庫に入れ忘れたら次の日には危険だろう。他のジュース類とは違うのである。その危険をなくすためにかたくなに紙パックを辞めようとしないらしい。現代の技術で何とかなりそうな気もするが、既得権益がなにか絡んでいる気もするし、した事によってお腹を壊す人が出る可能性があるならちょっと妥協ポイントかもしれない。で、
現状その可能性を既に持っているのが豆乳である。
あれはさらにやっかいなシロモノで、冷蔵で売られている事もあるが常温でも売られている。つまり未開封なら常温保存可能な飲み物なのである。もちろん直射日光など高温での保存は御法度であるが。そして未開封時の賞味期限は2か月ある。また微妙な期間だが常温でこれだけ保つので牛乳よりは遥かに強い。小さいストロー付きのものはどう考えても飲みきりサイズだが、1リットルのものはフタも付いているししばらくは大丈夫だろう。……と、思うところであるが、
「開封後はフタを閉め、冷蔵庫にて保存し、2~3日を目安にお飲みください。」
意外と全然違うッ!
これもまた「開封後要冷蔵」である。しかも開封前の余裕はどこへやら、開けてしまえば扱いは牛乳と同じである。冷蔵庫に入れても1週間も保たないという、トラップ入り飲料である。
他にも色々なものが「開封後要冷蔵」なのだろう。常温棚に売られている商品を買うときは、そこのところを良く注意して購入した方がいい。
本ページの情報は2023年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。