「フラペチーノ」
出典元、コーヒーチェーン店「スターバックスコーヒー」の商品の種類。コーヒー飲料……、と言いたいところだが果実系もあるため定義が難しいらしい。
「スターバックスコーヒー」、通称「スタバ」を代表するメニューである。冷たい商品なので寒い日には厳しいが夏にはとても嬉しい。売上も夏には跳ね上がるだろう。コーヒーの上に生クリームを乗せる、というところまでは昔からどこかしらでやっていただろうが、中まで細かい氷やミルクでこだわり抜いて作り、クリームを乗せたら上にもデコレーションをして、ストローを刺している。ここまで来たら完全に「スタバ」の「フラペチーノ」である。王道は「ダーク モカ チップ フラペチーノ」、「キャラメル フラペチーノ」辺りだろうか。容赦のない甘さ、容赦のない値段の高さ、容赦のないカロリーの高さには定評がある。しかし非常に美味しい。特定の人の全、好きな食べ物飲み物ランキングで1位になっていてもおかしくないポテンシャルを持っている。飲み物限定ならなおさらだろう。しかし
「うまいもんはカロリーが高いんだよ」
で説明が付く部分もやや、ある。これでもかと詰め込んだらそりゃあ美味しくなるに決まっているがカロリーも高くなる。「フラペチーノ」ばかり飲んでいたら、お金もだがカロリーも大変な事になるのは分かっていた方がいいだろう。別に「スタバ」でブラックコーヒーが飲めない訳ではないし、当然中間ぐらいのカロリーの商品もあるのだから、大事なのはめりはりである。
さて、店内ではグラスで提供されるが、テイクアウトの際はプラスチックのカップに丸いフタがされ、空いた穴からストローが出て、これぞまさしく「スタバで買いました」、とばかりに周りにアピールしつつ飲み歩けるブランド物に化ける。もちろんロゴも入っている。「スタバ」は「スタバ」で「スタバ」なので、おしゃれなイメージと共に持ち歩いてもさまになる。匂いもそれほど散布しないし、したとしてもコーヒーの匂いはいい匂いなので問題ないだろう。しかし何気に手が冷たい。プラスチックの容器に、氷が入っているので。手を持ち替え持ち替え、運ぶといい。あまり冬にする話題ではなかった。
ところで、「フラペチーノ」とはどういう意味かと思って調べてみると、どうやらスターバックス用語らしい。「フラッペ」と「カプチーノ」を併せて「スタバ」が作った造語で、日本では登録商標になっている。なので「フラペチーノ」は基本的には「スタバ」でしか飲めないという事だ。もう大概浸透して来た用語が「スタバ」の専売特許だったとは驚きだが、ネーミングセンスの勝利だったのだろう。単に「フラペチーノ」というだけでイタリアっぽくておしゃれだし、商品名で「なんとかフラペチーノ」になった時の決まりもいい。それが造語だというのだから大したものである。
近年、色々なコーヒー店が値段の高さをものともせずにバチバチとやり合っている。しかしやはり全国都道府県を制覇した、……鳥取に出来たんだっけか、確か出来たんだった、「スタバ」は、オンリーワンの位置に立ち続けるだろう。相変わらず黒船なのが口惜しいが、ここまでブランド価値が確立してしまったのだから仕方がない。そして、「フラペチーノ」が美味しいのだから仕方がない。「本日のコーヒー」とかは別に普通だが。