「少なくても」
出典元、比較的有名な誤用。国語力検定問題文。
これは「私の分は少なくてもいいよ」とかの使用例ではなく、「少なくても私はそう思わない」といった使い方の場合である。「少なくとも」を使うべきところ「少なくても」を使っている。ネットなどで検索するとかなりの数が引っかかる、実際に使われている表現である。
が、お分かりの通り、つまり誤用である。これは、最近では「少なくても」が使われる様になって定着して来た……だとかでは決してない。明確に間違いである。少なくともアナウンサーは使わない。
単純にやや幼稚な部類に入る言い間違いの一つ。
中学生ぐらいまでは使っている子もいるが、社会人で使っている人がいたら、周りから馬鹿っぽく思われるので、早めに直した方がいいだろう。ただしこういうものは結構、頭にすり込まれているため、間違えて覚えているとなかなか矯正が効かない。繰り返し指摘されているのに直らない人は、三回目ぐらいで見切りを付けられるので注意しよう。残念で分かりやすい、判断基準である。通じればいいじゃん、と言い返して来る人もいるが、別に通じていない。聞いた側が前後の文脈から判断して「あ、たぶんこう言いたいんだな……」と考えてくれるからなんとか意味が伝わっているだけである。それを通じているとは言わない。
話し相手にそう考えさせる事も労力だし、指摘しようかどうか考えさせてしまう事も含め、他者に無駄にストレスを与える表現である。もはや呪言なのかもしれない。あとこれを使われると多少イラッとする。理由は不明だが、もしかしたら小学生とか中学生がよく間違えて使っているため幼稚さが目立つから、かもしれない。大人が小学生みたいな幼稚な事をしゃべっていたら、イラッとするのは普通である。
……という低レベルな言い間違いなため、ツイッターなどでバズった書き込みにこれがあったりすると、なかなかに残念な気持ちになる。そしてとりあえず誰かしらには指摘される要素である。たぶん指摘する人の100倍ぐらいの人は気付いていて黙っている。黙っているからと言って気にしていないのではなく、つまり残念に思われている。
書き手の頭脳が心配になるレベルの誤用である。貫き通す選択肢は普通ないのだが、たまに言い訳を繰り返し、使い続ける人もいるため、なんだか面倒臭い事になる。少なくともこれを指摘して来た人に、
うわっ……
と思われている事を、じっくりしっかりがっちり理解した方がいい。
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