「ディスる」
出典元、ネットや日常で近年使われ出した表現。ネットスラングな気もするが日常生活でも使われ、通じたりしている。
意味としては「侮辱する」、「見下す」など、良い意味では無い。そもそも尊敬という意味の「respect」、リスペクトの意味を裏返した「disrespect」から来ているので、尊敬とかの逆の意味である。というか「dis」自体が続く言葉を否定する接頭辞である。ん? やはり単に「dis」から来ているのだろうか。詳しくはググろう。しかしどちらにせよ「否定する」系全般、という見方も出来る。自然発生系の用語なので厳密な意味は無いと思われるが、少なくとも良い意味では無いので、使い方には注意されたい。
しかしどうやらネットで流行ったものがテレビで紹介された事により一般にも広まってしまった言葉の様で、ネットスラング感が満載ながらも日常会話で使っても”意外と通じる”表現である。結構よく聞く。実際に存在する英語だからという部分もあるのか、ないのか……。商品をディスったり、人をディスったりと様々な使われ方があるが、直接的でない事と通じない人がいるかもしれないオブラート感が、使いたくなる要因だろうか。ただ、「この掃除機、ディスってやる」という様な使い方では無く、「こらこらさりげなくディスるなw」などと「ディスっている」事自体の説明として使われている感じである。自然と使えるがあえて使うとなると難しい。
この、英語を動詞にしてしまった和製英語とも言い切れない謎の用語感がなかなか使い心地いいのか、どちらかというと若者言葉としてもうなんか定着してしまっている。現代用語の基礎知識には載っているのではないだろうか。つまり若者には概ね通じ、シニア世代にはあまり通じない。やはりネット発祥がらみの要因もあるのだろう。ちょっとだけヒップホップ感もあるのが上の世代に使われにくい要因かもしれない。あ、そう言ってしまうとラップにすごく使われているイメージがある。実際はどうか知らないが、……、ああ、リスペクト絡みか……。
まあ一応、自分で使わないにしろ知っておくに越した事は無い表現ではある。「ねぇねぇ、田中さんがこないだあなたの事ディスってたよ」と言われてなんの事が分からないと告げ口が成立しないし、「ディスるってなに?」と聞くのも比較的恥ずかしい。いや、知ったかをしてしまうのがもっと恥ずかしいのだが、その境界線上を少し超えてきたところに存在する表現な事も確かだろう。使う事は推奨しない、いや使うなら注意して使うべきだが、意味を知っておいた方がいいのは確かな表現である。