「Shiftキーが5回押されたので、固定キー機能がオンになりました」
出典元、Windowsのシステムメッセージより。意味を理解するのに検索が必要になるという面倒な説明。
SOSを求めて「Shiftキー」を5連打する人もいないと思うが、別にこのキー操作にSOS機能は備わっていない。ではこの「固定キー機能」とはなんなんだ、という話になるが、この機能は、該当のキーを離しても押しっぱなし扱いに出来る機能らしい。つまり「Shiftキー」を5連打すれば、「Shiftキー」を押しっぱなしに出来る機能という事で、……おおよそWindowsの操作で必要になるとは思えないものである。ゲームの連射パッドじゃないんだから。他のキーにも割り当てられるらしいが、むしろ急にそんなメッセージが出てきて、焦るパターンしか思い浮かばない。そもそも発動条件が同じキーを5連打だったり、確認もせずにオンにするという動作自体がWindowsに合っていない。特殊操作はトリプルクリックまでにして欲しいものである。デスノートの腕時計じゃあるまいし。
この機能を有効利用する人など0.1%もいなくて、急にこんなメッセージが出てパニクる人が99.9%というところだろう。そんな機能の事を知らず、全く関係ない作業をしていた人が、間違えてか手が震えてかその操作をしてしまった時に、「なんじゃこりゃあ!」となる光景が目に浮かぶ。そんなにあるシチュエーションでは無いかもしれないが、なにせものがWindowsなので分母の数が多過ぎる。億単位のユーザーがいれば、全くの偶然でこのメッセージが飛び出す確率もそれなりにあるだろう。十数億か、数十億かもしれないが。そんな事態になったら、犬に噛まれたと思って忘れるしかない。まあ、機能自体をオフすればいいのだが、その方法を調べるのもまた億劫である。なぜデフォでオンなのか。
こんな機能を実装した開発者は、どういうつもりだったのだろうか。有効性をよく上に説明出来たものである。そしてまた、それをオンにするトリガーを「Shiftキー」5連打にしたというのも訳が分からない。使わせたいのか、使わせたくないのか。どうしてもそんなことがしたい人は、フリーソフトでも入れて対応して欲しいものである。もしくはゲームパッドの操作用ソフトに搭載されていそうなので、それを使って欲しい。仕様を考えた人の想いが豪快に空回りしたあげく、様々なユーザーに唐突に現れるトラップとして認識されるという、悲しい機能である。しかし「ああ、あれね(笑)」と思う人はいるという、一部で有名なメッセージである。もしかしたら実はとても有用な機能で、どこかの業界では便利に使われているのかもしれない。
ちなみに「Escキー」には、名前の通り、ある程度の脱出機能が備わっていて、かなり優秀である。マウスでドラッグ操作を間違えて宙に浮いた時にでも、アワアワせずに押してみれば、その操作がキャンセルされる。とても便利である。なにせ1回押せばいい。