「着うたフル」
出典元、かつて存在した音楽配信サービス。現在は既に終了している。
以下、雑記。
着信メロディ、略して「着メロ」。ガラケー時代に流行った、J-POPや洋楽などのサビ部分のメロディを着信音にするサービスである。機種に初めからインストールされているものを使っていた人は多いだろう。メロディなので声、歌は無い。しかしそもそも着信音なので好きな曲だからといって相手を待たせてまで聴くものでもないだろう。という一般認識である。これはアラームについても同様で、目覚ましだろうが予定の時間だろうがアラームが鳴ったら「好きな曲だから聴く」のでは無く「急いで止める」がまともな行動である。
さて、「着メロ」はそのうち進化して、「着うた」になった。今度は声まで付いて来る。時代もあり、まだまだJ-POPも人気があったので、有料でダウンロードしてでも自分の好きな歌手の曲をケータイに入れていた人も多いだろう。まあしかし本当に好きな曲はCDで買っていたと思われる。着信メロディが着信歌になろうが大勢に変化は無い。しょせんは曲の一部分だし、結局
着信音なので
掛かってきたら「よし、曲を楽しむか」という訳にはいかないのである。なんでもいいから早く曲を止めるべき。その意味では「着メロ」も「着うた」もCDの替わりにはならないし、なるはずがない。イヤホンで聴くぐらいならちゃんとCDを買った方がいいという話だ。ガラケー時代なのである。
そして「着うたフル」が登場する。遂に来た、では無い。訳が分からない。やっとCDと同じく一曲丸々歌付きでダウンロード出来る様になった訳だが、
着信音なので
結局のところ電話を掛けてきた人を一曲終わるまで待たせる訳にもいかないし、アラームを4分とか5分、流しっぱなしにしておくものでもない。しかも曲自体が有料な上に、その頃はパケット通信料がなかなかシビアだったため、なにも気にせずダウンロードするとパケット料で曲の代金を上回ってしまうという事故まで発生していたという。なのでドコモも「パケホーダイ」を強烈に推奨していたとか。今の様に各家庭やあちこちにWi-Fiのある環境では無かったのである。状況としては、「歌」というコンテンツをどうにかこうにかお金に繋げたいばかりに、各社勇み足になってユーザーの事を考えずやってしまった感が否めない。やっと歌として一曲落とせる様になったものの、「で、どうするの、イヤホンで一曲聴くの?」状態である。やはりCDを買った方がいい。
……というイメージしかない「着うたフル」である。憶測による雑記のため、実際の流行り具合や利用者の感想は全く不明である。