「ニンニクのライブ感」
出典元、ネットのどこか、誰かの書き込み。特定の誰か、と思ったが各所で使われている様なので既に定番の煽り文句なのかもしれない。
煽る?
主にラーメン系掲示板で使われる用語である。さらに絞れば、ラーメン二郎系、及び家系ラーメン系の掲示板で用いられる。どちらも強烈なインパクトを持つラーメン店であり、好みは人それぞれだが、一度ハマると抜け出せない魅力を秘めている。ラーメン二郎なら、よく言われるエピソードとして、食べ終わったあと「食べ過ぎた、お腹ぱんぱん、もうしばらくこりごり」な気持ちになる、ものの、一週間も経つとまたどうしても食べたくなる、というものがある。そしてその場合、”他に替えが効かない”という特性、および難点がある。最近は二郎インスパイア系と言って、ラーメン二郎直系の支店以外にも似たラーメンを出す店が増えて来たので、ギリギリそこなら替えが効くかもしれない。そこで重要になるのが
「ニンニクのライブ感」
である。言ってしまえば”生ニンニクがトッピング出来るか否か”が非常に重要なポイントになってくる。しかもなるべく多くの量。ラーメン二郎ではトッピングの希望を伝えて、初めに店員に乗せてもらうので、後から追加は出来ない。卓上に置いてある店もあるかもしれないがレアな方だろう。生ニンニクと言ってもラーメン二郎は刻み、家系ラーメンはすりおろしである。そして家系ラーメンには大体、卓上のすりおろし生ニンニクが置いてあるのである。つまり、足りないと思ったら後から足せる。いくらでも。驚異的な中毒性の根っ子にあるのがこの生ニンニクである事は間違いない。
調理方法によってガラリと印象の変わる食べ物があるが、ニンニクもその一つだと思われる。居酒屋メニューにある包み焼きをしたホクホクのニンニク、あれは匂いはともかく食感はジャガイモに近くなっている。ラーメンにもトッピングされる事のある揚げニンニクチップもあるが、あれはそれこそ凝縮されてしまっておとなしめの存在である。「ライブ感」こそ重要なのである。似た食べ物として牡蠣がある。牡蠣フライも美味しいし、鍋で茹でた牡蠣も美味しい。しかし生牡蠣のデンジャー感とその突き抜けた味は、まるで別の食べ物と言っていいほどの違いがあるだろう。あれも「ライブ感」を味わえる食べ物の一つである。
家系ラーメンについてだが、とんでもない食べ方が存在する。大枠は端折るが、まず海苔を増量して注文する。届いた丼に、すりおろし生ニンニクをドサッと乗せる。スープには混ぜない。麺を少量取り、その上に生ニンニクを乗せ、それを海苔で巻いて一口で食べる。これがまたニンニクをスープに溶かした時の何倍もの
「ニンニクのライブ感」
を味わえて、ニンニク好きを虜にする。とんでもない食べ方だが、海苔がデフォルト装備の家系ラーメンと、卓上ニンニクの存在がそれを可能にしている。RED中村という人が初めに紹介したので、「RED中村流」などと呼ばれる食べ方である。なお、健康には悪い。しかしハマる人続出の食べ方で、やってみようと思う人は気を付けた方が良い。
「ニンニクのライブ感」
本ページの情報は2023年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。