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往年のホームページ構築方法「フレーム」ブラウザ”Firefox”のブックマークみたいなやつ

投稿日:2020年3月19日

「フレーム」

出典元、ウェブページの表示方法の一つ。カメラのフレーム、など他でも使われるが今回はウェブの用語として取り上げる。

まさかこんなに廃れるとは。

使われ始めた当初は誰もがそう思うほど、革新的で便利で、どんなウェブサイトにも搭載されるべきものだと皆が思っていたであろう機能だった。まだまだ使われているサイトは多いし、知っている人も多いと思うが、フレームとは主にページの左側に細いメニューを設け、右側に大きくメインページを表示させ、左側を目次のように使う表示方法である。ブラウザ「Firefox」などのブックマークに近い。というか機能としてはほぼそのままアレである。開いたウェブページのコンテンツが多い場合、目次があって常に表示されているととにかく便利だからである。しかし2019年現在、新たにウェブページを制作しようとする場合、フレームを使ったページは選択肢に入らない。

上にも書いた様にとても便利なものなのにも関わらず、である。しかもフレーム登場以降、パソコンの画面比率は4:3から16:9へとワイド化が進んだ。テレビも同様だが、4:3サイズの画面を見ると「あ、古っ」と思う人も多いだろう。つまり横幅に余裕が出来た訳で、なおさらフレームを使うのに便利な世の中になって来たはずである。しかし廃れた。

まあウェブページの制作方針というものは別にノリでやっているものではない。世界中から出された意見を取りまとめる「W3C」とかいうところが長い時間を掛けて方針を決め、「今後はこんな感じで行くべし」という勧告を行い、それに準拠してブラウザの開発会社がブラウザを作っている。ユーザーにとって、ウェブページを閲覧するのに使うのは結局ブラウザなので、この流れならおおむね世界中の制作方針と閲覧条件は統一される。一部マイクロソフトなどノリでやっている企業もあるが、ノリで付け足した独自機能や独自解釈が後々世界中のウェブ開発者に大迷惑を掛ける、というエピソードがあり過ぎるくせにWindowsのせいでシェアが大きいのが困りものである。

それはそれとして、なぜ廃れたかというと、フレームの弱点は、ページが2つになってしまうからである。作るのが面倒、という話ではなく、これは「SEO」に絡んだ話になって来る。「SEO」とは「サーチ・エンジン・オプティマイゼーション」、「検索・エンジン・最適化」の事で、主にGoogleで検索した際にヒットしやすい、検索結果の上位に出やすくする対策の事である。Googleの基準ははっきりとは公表されていないし、変化し続けているので答えはコレ、という訳にはいかないが、少なくとも二つのページを使って一つのページを表示させるフレームは、SEOとしてよろしくないという事になってしまった。確かに「.html」が二つあって本体はこっちです、というのが気持ち悪いのは分かる。機械でも気持ち悪いのかは分からないが、原因は結局ここである。

Googleにヒットさせるためだけに? という話だが、その通りである。検索エンジンがたくさんあった時代も今は昔、検索エンジン対策イコールGoogle対策と言えるほど、Googleの存在が大きくなってしまった。そうなって来ると無視は出来ない。ウェブサイトとは、見てもらうために制作するものだからである。そして閲覧者は直接URLを叩いて来るよりも、検索エンジン、つまりGoogle検索で辿り着く人の方が多い。ならば決して軽視出来ない、そういう話である。

あの便利なフレームの替わりに現在使われている機能は、主には”全ページにメニューを付ける”というところだが、スクロールすると画面外に行ってしまうのが困りものである。常に表示させる機能や、ひょいんと追い掛けて来るメニューなども使われているが、もっといい方法はないものか、と試行錯誤しているうちにスマホが登場してしまい、どちらかというとスマホでもちゃんと表示させる事の方が優先度が高まってしまった。そしてその一時期でも携帯用ページ、スマホ用ページ、パソコン用ページと分けて作ったり、あ、やっぱり「SEO」的にダメじゃん、となったりの迷走である。さらに迷走しているうちに携帯がなくなり、スマホの機能が上がって来て、「もうパソコン用ページそのままでいいんじゃん?」とか、一つのページで画面サイズによって表示方法を変える「レスポンシブWebデザイン」が出て来たりと、到達したのか迷走し続けているのか分からない現状である。フレームがなくなったのは確かだが。

ちなみにフレームの例でブラウザの「Firefox」を出したが、フレームことブックマークを常にサイドバーに表示出来ないブラウザに「Google chrome」がある。こちらについてはワイドサイズ化により、あると便利だし、「SEO」も関係ないにも関わらず、Googleがかたくなに機能を付けようとしない。理由は不明である。フレームに大きな恨みでもあったのかもしれないが、とにかく「Google chrome」は現在最も使われているブラウザになっている。ホントこれ、よく天下取れたな!

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