「ラクガキ」
出典元、企画を練る時などに使われる用語。「ラフ」、「マンガ」などとも。
企画会議などで話し合われた内容は議事録としてまとめられる。企画者があらかじめ作った資料を配る時もあれば、まだまだプランがまとまっていない状態でブレーンストーミングをしながらホワイトボードにアイデアを列挙していく場合もあるだろう。議事録の作成担当者は、まず「文字」としてはそのまま、話し合われた重要な部分を書き起こせばいい。また、「図や表」も誰でも描けるものなので、ホワイトボードにザッと描かれたものを、エクセルで引き直してまとめるのはよくある形式だろう。ここで面倒なのが「絵」である。「文字」は当然誰でも書ける。「図や表」も、エクセルパワーで結構どうにでもなる。では「絵」は、どうだろうか。誰にでも描けるのだろうか。企画内容が漠然としているが、「こんな器具を特注して」といった話になった場合、設計図を作らなければならない。実際は設計のプロに投げるのだが、議事録の段階でも空欄ではなくちょっと「絵」が欲しい。そういう時に使われるのが、
「ラクガキでいいから簡単な絵にしといて」
という感じの表現である。本当の子供の落書きをしていいという訳ではない。しかし素人が無理して時間を掛けて描き上げる必要もない。そういう時に使われる。「ラフ」でもいいが、「ラクガキ」の方がニュアンスとしては伝わりやすいし、使っている人も多いのではないだろうか。そしてこういった場合に担当者として意識した方がいいのは、「図や表」だけでなく”「絵」も線の集まりである”という点である。つまり、四角や円を組み合わせればちょっとした「絵」は誰にでも描けたりするのである。そしてちょっとした「絵」がつまり「ラクガキ」なので、要件は満たせる事になる。エクセルでそういう事をすると怒る人もいるが、ここまで広まっていて開ける人が分母としてここまで多いエクセル、「図や表」や「ラクガキ」の貼り付けでも実際便利に対応出来てしまうのだから仕方がない。「花子」で作るぞ?
別にこれは仕事でなくても構わない。自分の趣味の工作でもいいし、休みの日に日曜大工でここに棚を作りたいな、などあったとしたら、”ちょっとした設計図”は必要だろう。定規ぐらいは使った方がいいかもしれないが、そこに精密な製図は必要ない。……場合が多い。寸法だけ採って、材料を買う時や切る時に役立てばいいだけだからである。自分のものならさらに自由度は高くなる。完成予想図やほかの家具との兼ね合いなども「ラクガキ」してしまえばいい。「絵」を描ける描けないは人に依ると思うが、「ラクガキ」は誰にでも描ける事を認識しておくと、いろいろ便利で捗るのである。