「運一定量の法則は実在するよ
でも全世界で一定量だからお前が不運になると別の誰かが幸福になるだけで、後でお前に返ってきたりはしない」
出典元、どこかの掲示板、誰かの書き込み。事実かどうかは関係ない。
確か自分の運のなさに嘆いていた人に、慰めの言葉を掛けている様なシチュエーションだったかと思う。「不運が続く時もあるさ」、「ずっとこんなんじゃないから」みたいな慰めだったか。そして出て来る「運一定量の法則」である。「運一定量の法則というのがあって、人生の中で運の量は決まっているから、今不運ならそのうち幸運になって戻ってくる。だから大丈夫だ」、と。もっともらしい意見である。占い師が言いそうな言葉でもあるが。しかし、それに対する別の人の書き込みがこれである。
「運一定量の法則は実在するよ
でも全世界で一定量だからお前が不運になると別の誰かが幸福になるだけで、後でお前に返ってきたりはしない」
身も蓋もない。今不幸な目に遭っている人に送る、最大級の残念なお知らせである。しかしまあ根拠もないのに上手い事を言うものだ。因果応報の少しひねったバージョンとでも言おうか。しかし世の中を見回し、ずっと不幸な人もいるなぁと考えてみると、あながち間違ってもいない感じもする。というより、「人生の中で運の量が決まっている」説は少なくとも間違いかな、という感じはしてくる。身も蓋も、いや、神も仏もない。いや……、そういう時だけ無神論者が神や仏にすがるのが間違いというものか。
ただ、姿勢として、そこに多少の補正を掛けられる、と信じてしまう事は努力次第で可能である。実際、近しい知人を助けてあげたら、何かの時に「あの時助けてもらったから」と助け返される事はあるだろう。物をあげたりもらったりなどの簡単な事でもいい。つまり世界がどうこうではなく、日頃から周りに気を遣い、親切にしていれば10回のうち1回ぐらいは返って来たりするだろう。その考え方の姿勢を持って生活していれば、頑張って親切にしている、と考えずに自然と他人に親切に出来る人間になれる。そしてやはり、そういう人には親切も返って来やすいかもしれない。
その結果自体を「運」だとして考えれば、多少は「運一定量の法則」に補正を掛けられるのではないか。ちょっと前向きすぎる考え方だが、行動自体に支障は無いので、運が悪いなぁと思っている人は、やるだけやってみるといいかもしれない。事実かどうかは関係ない。
本ページの情報は2023年3月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。