「トモダチ作戦」
出典元、2011年3月11日に発生した東日本大震災に対し、アメリカ軍が実行してくれた緊急救援活動の名称。元が英語なのでカタカナか漢字かは不明なはずだが、通例でカタカナ表記となっている。
「トモダチ」はもちろん「友達」の意味だが、日本人が命名したのではなくアメリカ人の退役軍人ポール・ウィルコックス氏が提案した名前だそうだ。単純だがこの単純さにグッと来るものがある。「同盟国」や「同志」、「仲間」ではなく「友達」を使ってくれた事に温かみを感じ、目頭が熱くなる。
自衛隊は、世界各地の災害などに支援で駆け付けている。日本を守りながらである。その現地日本で起こった災害、外国人からのリアクションとしては「大変だ」、からの「でも日本には自衛隊がいる」だっただろう。本国の災害にはより迅速に、多くの力を注ぎ込めると思うのが当然である。しかし東日本大震災の被害は知っての通り尋常では無かった。そしたらどうなるかというと、これまで支援していた国から「これまで助けてもらっていたのだから」と多数の援助が届いた。人的にも、金銭的にでもである。日本に比べてかなり貧しいアフリカなどの国からも、その国の規模としては考えられないほどの寄付が集まったと聞いて、驚いた人も多いだろう。ありがたい話である。一番多かったのは台湾だが、これはこれで「自分たちの日常生活に支障が出てない?」とビックリするくらいの支援額だった。感謝しかない。
そしてマンパワー的には、日本には同盟国であるアメリカ軍の基地がある。大規模に動けるのは自衛隊の次はアメリカ軍だろう。そしてアメリカ軍は動いてくれた。これは噂レベルの話だが、ややルールに縛られたところのある自衛隊の動きよりもフレキシブルに動いてくれたらしい。「とりあえず物資が足りてないなら届けよう」の精神で、ヘリポートがないと着地出来ない法律とかあるけど降りられない事はないから降りてしまう、とか、上空から落とすのはいけないらしいけどしっかり下と連絡を取って安全を確認すれば大丈夫だし、と物資を落とすとか、アメリカンなノリでとにかく切迫した人たちに急場を凌げる支援を届けてくれたらしい。非常事態だったのである。そういう時にそれでもルールがあるのでなんでも出来る訳では無い自衛隊の、かゆいところに手の届く支援を担当してくれたのはありがたい事だった。
東日本大震災はとにかく被害が広範囲だったので、人の力もだがやはり船に飛行機にヘリを自衛隊並に投入出来るのはアメリカ軍しかない。遠くの国は義援金などで助けてもらって、直接的なマンパワーは軍隊の災害支援が最強の支援である。開始日時は、2011年3月12日、震災発生の翌日である。投入された人員は約2万4000人と言われている。
とある掲示板から誰かの書き込みを引用する。「ダサい」は言い方が悪いが、全体を通して読むと、この人の感謝の意も伝わって来るだろう。
「トモダチ作戦とかいう世界一ダサいネーミングの世界一カッコいい作戦」