「ケアル」。
出典元、ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズの魔法の名前より。回復魔法。
派生系として、「ケアルラ」や「ケアルガ」、「ケアルダ」などもあるが、基本は「ケアル」がファイナルファンタジーの回復魔法である。比較対象としては「ドラゴンクエスト」シリーズの「ホイミ」が挙げられる。こちらは意味がなくとにかくホイミは回復! といった感じで長年使われ、ドラクエシリーズの長い歴史により定着してしまった。意味なんてないのに。まあ、ケアルも意味なんて……。
ケア……。CURE!? 意味:治す、治癒する、癒やす。ケアる。ケアするから、「ケアる」なのか。
言われてみればドラクエの「ギラ」とか「ヒャド」とか言われてもどう考えても意味のないドラクエ用語なのに対し、ファイナルファンタジーは「ファイア」や「ブリザド」でどう見ても英語でそのまんまである。分かりやすい。にも関わらず魔法一覧を見てある程度個性が出ているのは、「フレア」や「メテオ」など歴代作品を通じて、ある程度固定されたいつもの魔法があるからだろうか。
しかしケアルは実際の所、元ネタを意識せず「ホイミ」レベルで意味のない名前だと思ってる人も多いだろう。「サガ」シリーズにも使われたりしているし、スクウェアの回復魔法、という認識でいる人もいるかもしれない。魔法全体を見ると、よくわかるものと、そうでもないものが混同している造りは、完全に統一されたルールよりも案外、印象に残ったりする。シリーズを重ね、新たな魔法も続々登場する中で、シリーズを通した一本の柱という意味では、こうやって”これだけは変わらないもの”があるというのは、重要なのかもしれない。特に、毎回新作でシステムの変わるファイナルファンタジーシリーズにおいては。
どうでもいいが、方言風に「ケアるだ」、「ケアるら」。疑問形で「ケアるが?」など使い分けてみると、脳内でのみ楽しいかもしれない。が、やっぱりちょっとどうでもいい。