「3秒ルール」
出典元、世の中のたくさんの人が持ち合わせている希望的観測。よく出来た屁理屈。
床に食べ物を落としても3秒以内に拾えば大丈夫、食べられる。これが「3秒ルール」である。実際にはどんな食べ物を落としたのかと、落とした場所の綺麗さ汚さが超重要なのだが、おおむね”明らかな汚れがない場合”という条件になるだろう。ざっくりしている。さすがにバターを塗ったパンを埃まみれの床に落としても3秒以内なら大丈夫、とは言えない。特にバターを塗ったパンの場合、そのパンは「マーフィーの法則」によりバターを塗った面を下にして落ちる確率が高いからである。
しかしもちろんその逆で、”そのぐらい平気でしょう”というパターンもいくらでも存在する。普段どれだけ床を綺麗にしているかに掛かって来る問題でもあるのだが、マーブルチョコレートをフローリングの床にコロンコロン、と落としてすぐ拾ったぐらいなら、ふっと息を吹きかけてそこはOKだろう。また、飲食店で毎回拭かれているテーブルの上やお盆の上ならば、おかずをちょっと落としてしまっても”そこは清潔だし”という理由でOKにする人も多いと思われる。その際、介在する議題は「時間」である。
しばらく席を外していて、戻って来た時に床に落ちていたら大抵のものはアウトだろう。目を離したらさすがにどうなっているかわからない。「バッチイ」。じゃあ時間を置かなかったら? 置かないとしてもどれくらい? 具体的に何秒? と小学生の様に問い詰められたなら、小学生の様に言い返そう。堂々と。
「3秒」
それは3秒である。そのぐらいなら大丈夫な気がするから。なので「3秒ルール」。なんで3秒なの? 4秒じゃダメなの? その差はどこから来るのー? とそれでもやっぱり小学生の様に問い詰められたとして、驚くべき事にそれにも解答は用意されている。イギリスの大学の研究チームが「3秒以内なら床から細菌が付かない」という論文を発表しているのである。ギャグか誠か、とにかく研究した人が居てしまったので、つまり根拠を持って反論出来るし、知りたいなら自分で読め! と英語ページへのリンクを突き付けられるからである。おとなげないな!
驚愕の事実だが、この考え方は世界中にあり、これに似た用語も世界中にあるらしい。ウィキペディアに「5秒ルール」のページがあることから、世界的には5秒らしい。イギリスの研究も5秒の様で……。5秒なんじゃん! すいません5秒でした!