言の葉の魔力

名言から名称、掛け合いまで。魔力を放つ言の葉を紹介

小説

「第二次世界大戦の敗北は、軍事力の敗北であった以上に、私たちの若い文化力の敗退であった」

投稿日:2017年4月15日

「第二次世界大戦の敗北は、軍事力の敗北であった以上に、私たちの若い文化力の敗退であった」。角川文庫の本の巻末に、その本の内容如何に関わらず載っている「角川文庫発刊に際して」という角川源義の一文の書き出しである。

感動したり、笑ったり、泣いたりした小説を読んだ後に、ページをめくった先に角川文庫の都合でどうしても目に入ってしまうこの文、はっきり言って邪魔である。文章自体も小難しい事を言っていて、まあ言わんとしていることは分からないでもないが、やや「私たちの文化力がー!」という我が強い文章になっている。名文と呼ばれたりもしているが、反論のない内容でもないだろう。

角川の偉い人が書いた名文だからといって、読後感を邪魔していい訳ではないのですよ。ライトノベルを気持ちよく読み終わり、作者あとがきで笑った後にこれが出てきた読者の感想は「あっ……、うん。」でしかない。日々、忘れずにいたい気持ちがあるのは構わないが、こういうのは巻末に必ず1ページを割くのではなく、社内に張り紙しておいてほしい。刊行数分、1ページを取られるんだから。トータルで考えると恐ろしい。他の本の宣伝の方が、いくばくかマシである。

-小説

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

カテゴリー「小説」

「世界を挑発する最高傑作」

「世界を挑発する最高傑作」 出典元、鈴木光司の小説「ループ」の、新書版の帯に書かれているキャッチコピー。これを考えた人は、よくやったもんだと思う。 鈴木光司の小説「リング」は、日本にホラーブームを巻き …

カテゴリー「小説」

「メールシュトローム! メールシュトローム!」

「メールシュトローム! メールシュトローム!」 出典元、小説「海底二万海里」より。翻訳ものなので、「海底2万マイル」、「海底二万里」などのタイトルもあるが同じものである。ここでは、子どもの頃に読んだ人 …

カテゴリー「小説」

「きみは誰なんだ、少尉?」

「きみは誰なんだ、少尉?」 出典元、ボブ・ラングレーの小説「北壁の死闘」より。ヴァルター・ラッサー博士のセリフ。 「北壁の死闘」は名作である。山岳小説と言えば、と聞けば大抵名前が出てくるぐらいには有名 …

カテゴリー「小説」

「三国志演義」

「三国志演義」 出典元、羅貫中の作と言われる、中国の三国時代を描いた小説の名前。小 説 の 名 前。 歴史とは恐ろしいもので、「昔だなぁ」と「大昔だなぁ」の間にも、想像出来ないほど大きな時間の狭間があ …

カテゴリー「小説」

「ひょっとして、コレ、まばたきか」

「ひょっとして、コレ、まばたきか」。 出典元、鈴木光司の小説「リング」より。主人公浅川のセリフである。 ホラー小説「リング」は本当に有名すぎて語るべくもないほどの作品だが、ドラマや映画などの映像作品か …

「言の葉の魔力」プロフィール画像
コトノハ

当サイトの記事では、創作物などのネタバレを扱っている場合があります。閲覧は自己責任でお願いいたします。