言の葉の魔力

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「紀伊浪」

投稿日:2019年4月9日


「紀伊浪」

出典元、山本隆一郎の漫画「元ヤン」に登場するヤンキー集団の名前。「紀伊浪(きいろ)」。

イカしたネーミングである。紀伊は和歌山県辺りの事を言うが、かつて紀伊を席巻した伝説のヤンキー集団の名前が「紀伊浪」である。もちろん新選組の壬生浪(みぶろ)の紀伊版として考えられた名前だと思われるが、危ないイメージを持つヤンキー集団の名前が音で聞くと「きいろ」であり、「黄色」に聞こえてしまうところが面白い。しかし分かっていて「紀伊浪」と聞くと格好良く聞こえるのだから、上手い事考え付いたものである。

そしてヤンキー集団と書くと大勢いるように聞こえるが、「紀伊浪」は少数精鋭のためたった7人しかいなかった。しかし一人が100人力とも言われるほど強かったため、その人数で紀伊を征服してしまったのだという。実際に主人公の「紀伊浪」七番、矢沢正次(やざわ しょうじ)は、多人数相手に無双する場面を何度も見せる。ちなみに番号は強さ順を現しているのではなく、七人は同等の実力を持つと言われていた。

しかしタイトルは「元ヤン」、物語は「紀伊浪」が解散して5年後からスタートする。主人公の正次は就職して教習所で働いており、今や元ヤンキーである。紀伊は「紀伊浪」解散以降、弱体化して他国から侵略されそうになっていた。それを後輩から相談され、助けを求められたため、そこから「紀伊浪」の復活と不良全国制覇を目指す。……まあ不良のケンカの話だが。

主人公たちが現役ヤンキーではなく少し大人なため、ケンカを扱う漫画にしてはギラギラ度が低く、ノリが軽めで、気軽に読める珍しいタイプのヤンキー漫画である。あいつスゲー、驚く、の展開や、ケンカをして勝負が付くもお互い「やるじゃねえか」と認め合うといった、昔ながらの熱苦しくも微笑ましい展開が誠にエンターテイメンしている。また、「紀伊浪」復活を目指して最強の仲間を集めていく、という筋書きが「七つの大罪」に近いものになっているので、次はどんな仲間がいつ登場するのか、ワクワクしながら読み進められるという楽しみも持つ。と言いつつ主人公らは結構ノリで動くので、仲間が少ないうちから休日を利用して他国に攻め入るといった、雑な動きもなかなかに面白い。というか仕事があるから休日を利用してケンカしに行く、というシチュエーション自体が既に面白い。

後半はヤンキー漫画の宿命か、ヤクザが絡んで来るので段々と話が重くなって来るが、初めからある謎を解明していく展開もあり、ミステリーの答え合わせの様に真実が判明して来る楽しさもあった。紀伊浪メンバーのケンカや、五国との戦い部分をもう少し見たい部分もあったが、やり切りたいキャラはやり切り、伏線もしっかり回収し、最終的に綺麗にまとまった作品だと思う。

「元ヤン」、2019年8月9日発売のヤングジャンプにて、最終回――。

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